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【国土交通省】修繕積立金の目安は?知らないと危険な適正額を解説

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「マンションの修繕積立金って、毎月いくらくらい必要なの?」

「今払っている修繕積立金は、国土交通省の目安と比べて高い?それとも安い?」

マンションを購入するときや、管理組合の総会資料を見ると、気になるのが修繕積立金です。

毎月支払う金額だけを見ると、「安いほうが得」と思ってしまいますよね。(私もマンションを購入した当初は、毎月の負担額ばかり気にしていました。)

しかし、修繕積立金は安ければ良いというものではありません。将来、大規模修繕工事などに必要なお金が不足すれば、一時金の徴収や大幅な値上げにつながる可能性があります。

国土交通省は「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」で、マンションの規模などに応じた目安を示しています。また、2024年6月の改定では、段階増額積立方式についても考え方が示されました。

この記事では、国土交通省の修繕積立金の目安を確認しながら、実際にマンションを購入するとき、そして管理組合で修繕積立金を確認するときに、どこを見ればよいのかを解説します。

~ この記事で分かること ~

  • 国土交通省の修繕積立金の目安
  • マンションの規模による違い
  • 70㎡のマンションならいくらなのか
  • 段階増額積立方式の考え方
  • 修繕積立金が安すぎる場合の注意点

国土交通省の修繕積立金の目安はいくら?

国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」では、修繕積立金について専有面積1㎡あたり、月額いくらかという形で目安を示しています。

ここで注意したいのが、「すべてのマンションは○○円でなければならない」という基準ではないことです。

マンションは、建物の規模や階数などによって必要となる修繕工事費が変わります。そのため、国土交通省のガイドラインでも、マンションの建築延床面積や地上階数によって目安を分けています。

2024年6月に改定されたガイドラインでは、計画期間全体における修繕積立金の平均額について、次のような目安が示されています。

マンションの規模 事例の3分の2が包含される幅 平均値
20階未満・5,000㎡未満 235~430円/㎡・月 335円/㎡・月
20階未満・5,000㎡以上~10,000㎡未満 170~320円/㎡・月 252円/㎡・月
20階未満・10,000㎡以上~20,000㎡未満 200~330円/㎡・月 271円/㎡・月
20階未満・20,000㎡以上 190~325円/㎡・月 255円/㎡・月
20階以上 240~410円/㎡・月 338円/㎡・月

例えば、地上20階未満で建築延床面積10,000㎡以上20,000㎡未満のマンションなら、平均値は271円/㎡・月です。

ただし、この数字だけを見て「271円なら適正」「200円なら安すぎる」と判断するのは早すぎます。

ガイドラインの数字は、長期修繕計画に基づく修繕積立金の水準を考えるための目安だからです。

また、機械式駐車場があるマンションでは、機械式駐車場に必要となる修繕費について別途考慮する必要があります。

70㎡のマンションなら修繕積立金はいくら?

㎡単価だけではイメージしにくいので、70㎡の住戸で計算してみましょう。

㎡単価 70㎡の場合の月額
200円/㎡・月 14,000円
250円/㎡・月 17,500円
300円/㎡・月 21,000円
335円/㎡・月 23,450円
338円/㎡・月 23,660円

例えば、70㎡で335円/㎡・月なら、単純計算で月額23,450円です。

「修繕積立金だけで2万円を超えるの?」と思うかもしれません。(私も実際にマンションを購入するときなら、管理費と合わせた金額を見て少し驚くと思います。)

しかし、マンションは築年数が経過すると、外壁、防水、鉄部、給排水設備、エレベーターなど、さまざまな部分で修繕が必要になります。

購入時の月額だけを安く見せるために、将来の修繕積立金を低く設定している場合もあるため、現在の金額だけで判断しないことが重要です。

購入前には、現在の修繕積立金だけでなく、長期修繕計画と将来の値上げ予定まで確認しておきたいところです。

【関連記事】修繕積立金の相場は国土交通省の設定内容では?

修繕積立金は「安いから良い」わけではない

修繕積立金を見るときに、ついやってしまうのが他のマンションとの単純比較です。

「Aマンションは月8,000円なのに、Bマンションは月18,000円もする。Aマンションのほうがお得だ!」という考え方です。

でも、これだけでは判断できません。

Aマンションの修繕積立金が安い理由が、建物の状態や長期修繕計画を踏まえた適切な設定なのか、それとも将来の値上げを前提に現在の負担を低くしているだけなのかで、意味が大きく変わるからです。

特に新築マンションでは、購入当初の修繕積立金が低く設定され、数年後から段階的に値上げする「段階増額積立方式」が採用されるケースがあります。

購入者としては、「今月いくら払うか」だけでなく、「10年後、20年後にはいくらになるのか」を確認することが大切です。

国土交通省は段階増額積立方式についても考え方を示している

国土交通省は2024年6月、修繕積立金の「段階増額積立方式」について、適切な引上げの考え方を示しました。

考え方のポイントは、均等積立方式とした場合の月あたりの金額を基準額とした場合、計画の初期額は基準額の0.6倍以上、計画の最終額は基準額の1.1倍以内とすることです。

例えば、長期修繕計画全体を均等積立方式で考えた場合の基準額が月20,000円だったとします。

項目 基準額20,000円の場合
基準額 20,000円
初期額の目安 12,000円以上
最終額の目安 22,000円以内

つまり、最初から極端に低い金額に設定し、後から大幅に値上げするような計画ではなく、将来の負担増をできるだけ現実的な範囲に収めることが重要になります。

もちろん、これは個々のマンションの修繕計画を無条件にこの数字へ合わせればよいという意味ではありません。

工事費の高騰などによって長期修繕計画そのものを見直す場合もあるため、実際にはマンションごとの計画を確認する必要があります。

修繕費が高騰すると修繕積立金はどうなる?

最近は、マンションの修繕費用を取り巻く環境も変わっています。

資材価格や人件費が上昇しているうえ、豪雨などの災害によって建物や設備に想定外の修繕が必要になる可能性もあります。

今回取材された東京・湾岸エリアの33階建て600戸のタワーマンション『ブリリア有明シティタワー』では、修繕積立金を国債で運用する取り組みを始めています。

国債で運用することに、よく合意形成できたものだと感心しました。管理組合だけではなく、マンション住民も先のことを考えた結論だと思います。

同マンションでは、数年後に初めての大規模修繕を迎える予定ですが、インフレなどの影響によって、修繕費用が2~3割ほど膨らむことも想定しているとのことです。

そこで、毎月集めている修繕積立金を少しでも有効に運用できないかという発想が出てきます。

実際、10年物国債の利回りが上昇する中で、管理組合としても「ただ銀行に預けておく」という選択肢だけではなく、資金をどう管理するかを考える場面が増えているのでしょう。

【関連記事】修繕積立金が足りない場合の画期的な解決策は”運用”!金融パワーで2億円増!

修繕積立金の目安だけでマンションを判断しない

国土交通省の修繕積立金ガイドラインは、マンションの修繕積立金を確認するときの重要な目安になります。

しかし、目安の金額に入っているかどうかだけで「良いマンション」「悪いマンション」と判断するものではありません。

重要なのは、長期修繕計画に対して、現在の修繕積立金が十分なのかという点です。

購入前なら、重要事項説明書や長期修繕計画などを確認して、現在の修繕積立金だけではなく、将来の値上げ予定もチェックしましょう。

すでにマンションに住んでいる人なら、総会資料などから修繕積立金の残高、大規模修繕工事の予定、長期修繕計画の収支を確認してみることをおすすめします。

私自身、マンションの修繕に関わってきましたが、実際に工事を経験すると「修繕って、こんなところにもお金がかかるのか」と感じることがあります。

最初は「毎月の修繕積立金が安いほうが助かる」と考えてしまいます。

でも、後になって不足してしまえば、結局は値上げや一時金という形で住民に負担が戻ってくる可能性があります。(安いと思っていたのに、後から大きく値上げされたら、あまり意味がありませんよね。)

まとめ|国土交通省の修繕積立金目安は「将来」を見るために使おう

国土交通省の修繕積立金ガイドラインでは、マンションの規模や階数に応じて、計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安が示されています。

20階未満の場合でも建築延床面積によって目安が異なり、20階以上のマンションでは別の目安が設定されています。

また、段階増額積立方式についても、初期額と最終額が均等積立方式の基準額から大きく外れないよう、2024年6月に考え方が示されました。

マンションを購入するときは、「修繕積立金が月1万円だから安い」と考えるのではなく、長期修繕計画とセットで確認することが大切です。

そして管理組合の立場からも、資材価格や人件費の上昇、災害リスクなどを踏まえて、長期修繕計画を定期的に見直していく必要があります。

修繕積立金は、今すぐ使うためのお金ではありません。

10年後、20年後、30年後にマンションをきちんと維持していくためのお金です。

だからこそ、「今いくら払っているか」ではなく「将来必要になる修繕費を本当に準備できているか」という視点で確認したいですね。

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この記事を書いた人

マンション情報お役立ちブログ
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独身でマンションを購入し、売却を経験した管理人です。失敗や後悔をすることがないように経験から得られた知識を発信することでマンション購入のお役立ちとなるように願っています。「マンションは管理を買え!」と言われるように、購入して後悔のないように願うばかりです。理事長や副理事長・大規模修繕委員の経験もあり、管理委託費の削減も行いました。 お問い合わせはこちら

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