フランス落としの正式名称は何か?そもそもフランス落としって何なの?

マンション管理組合の理事を行っていると不具合の報告が管理会社から届くことがあります。
不具合報告資料の中に「管理員室の扉のフランス落としが床に擦れ、開閉に支障を起こしていました。」とありました。
「ん?フランス落とし?」初めて聞く言葉で何かと疑問に思いました。写真も一緒に添付されていたので何となく言葉の意味が分かりましたけど。
そもそも理事が「フランス落とし」という言葉が分かるのかが疑問に思いました。「フランス落とし」って面白い言葉だと思いませんか。
- フランス落としの役割と仕組み
- フランス落としの正式名称と由来
- 床に擦れる原因とよくある不具合
- 管理員でもできる点検・対処方法
- 業者へ依頼すべき判断ポイント
- 理事会で役立つマンション専門用語
■ 目次 ■
フランス落としって何なの?

先日、理事に対して不具合の報告がありました。「管理員室の扉のフランス落としが床に擦れ、開閉に支障を起こしていました。」
報告の資料に書かれていた「フランス落とし」、初めて聞いた言葉に頭の中は、クエスチョンマークでいっぱいになりました。
思わず、インターネットで「フランス落とし」を検索して調べてしまったほどです。理事の方に報告された資料ですが、理事は理解できているのかは疑問です。
「フランス落とし」は、マンションに限った用語ではありません。扉などが閉じた状態で施錠するときに床や地面に固定する上げ落とし式の棒状の金具を用いた戸締まり金具のことです。
なぜ「フランス落とし」と呼ばれるようになった由来は、洋風建築に「フランス窓」が出てきます。これはガラス入りの二枚の開き扉で、リビングダイニングなど、テラスやバルコニーに出入りする部分に取り付けられています。
フランス窓(フランス扉)に付けた「落とし金物」ということで「フランス落し」と呼んだのが由来であるという説が有力なようです。
「フランス窓ってどんな窓なの?」という疑問もありますが、「ロミオとジュリエット」でジュリエットが、身を乗り出している窓と言えば想像できるでしょうか。
「フランス落し」って面白い用語だと思いました。でも、実物は良く見掛けるんですけどね。
フランス落としの正式名称は何か?
「フランス落とし」って正式名称なの?と思ってしまいます。でも、「フランス落とし」というのが正式名称です。
日常的に目にするものですが、意外と正式名称を知らない人が多いのではないでしょうか。私も今回の不具合報告で初めて知りました。
床を傷つける原因に?よくあるトラブルと2つの原因
今回の理事会で議題に上がった「フランス落としが床に擦れてしまう」という不具合は、実は築年数が経過したマンションでは定番のトラブルです。
放置すると開閉しにくくなるだけでなく、エントランスの大理石やタイルをガリガリと傷つけてしまう原因になります。
このトラブルが起きる原因は、大きく分けて2つあります。
原因①:扉の垂れ下がり
長年の使用による「扉の垂れ下がり」です。
毎日ドアを開閉しているうちに、丁番(ヒンジ)のネジが緩んだり、ドア自体の重みで扉全体が数ミリ下がってしまうことがあります。これにより、フランス落としの棒の先端が床に擦れるようになってしまいます。
原因②:床の「受け穴」のゴミ詰まり
床の「受け穴」のゴミ詰まりが原因となります。
床側にある、棒を突き刺すための丸い穴(受け皿)に、砂や埃、小さなゴミが詰まってしまうことがあります。ゴミが詰まると棒が奥までしっかり下がりきらず、中途半端な位置で止まってしまうため、扉を動かしたときに床を引きずってしまいます。
理事会や管理員さんでできる!フランス落としの対処法
もし、マンション内で「フランス落としの調子が悪い」という場所を見つけたら、まずは以下のステップで確認・対応するのがおすすめです。
対策①:まずは「受け穴」の掃除
まずは「受け穴」の掃除(DIY・管理員さんで対応可能)です。
床の穴にゴミが詰まっている場合は、掃除機で吸い出したり、細い棒やブラシで砂を取り除くだけで、すんなりロックが下りるようになって解決することがあります。まずはここをチェックしてみましょう。
対策②:次は「扉の調整」
「受け穴」の掃除してもフランス落としの調子が悪い場合は、扉の調整(業者への依頼が安心)を行います。
ネジの緩みや扉の歪みが原因の場合、無理にDIYで直そうとすると扉全体のバランスが崩れ、完全に閉まらなくなるリスクがあります。
この場合は、管理会社を通じてサッシ業者や修繕業者に見てもらい、丁番の微調整を依頼するのが確実です。
フランス落としの修理費用の目安
フランス落としの不具合は、調整だけで直る場合と部品交換が必要な場合で費用が大きく異なります。
| 修理内容 | 費用目安 |
|---|---|
| ネジの締め直し・位置調整 | 5,000~15,000円 |
| 固着解消・潤滑作業 | 5,000~15,000円 |
| フランス落とし本体交換 | 15,000~30,000円 |
| 扉の建付け調整を伴う修理 | 15,000~35,000円 |
| 扉や枠の加工を伴う修理 | 30,000円以上 |
※出張費・部品代を含む概算です。建物や扉の仕様によって異なります。
フランス落としの実際の修理事例
事務所の両開きドアで、フランス落としの落とし棒が緩んで動かなくなったケースでは、締め直しによる修理で16,500円(税込)の事例があります。
次のような場合は調整だけでは改善せず、本体交換になることがあります。
- 落とし棒が曲がっている
- サビが進行している
- レバー部分が破損している
- 受け金具が変形している
- 長年使用して部品が摩耗している
初めての理事会で戸惑う「マンションの謎用語」
まだまだある!初めての理事会で戸惑う「マンションの謎用語」、今回の「フランス落とし」のように、管理組合の書類や修繕の報告書には、日常ではあまり使わない建築・専門用語が突然登場します。ここで、新米理事さんが戸惑いやすい「マンション謎用語」をいくつかピックアップしてみました。
ドアクローザー: 玄関ドアなどの上部に付いている、扉がバタンと閉まらないようにゆっくり動かす油圧式の装置。
ガラリ: 換気のために、ドアや壁に取り付けられた目隠し付きの通気口(ブラインドのような隙間)。
チリ(面チリ): 扉とドア枠の間の「すき間」のこと。「チリの調整が必要です」と言われたら、隙間のバランスを直すという意味です。
最初は「呪文かな?」と思うような言葉ばかりですが、意味が分かると「なるほど、あの部分のことか!」と、マンションの構造への理解が少しずつ深まっていくのも、理事の面白いところかもしれません。
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不具合の報告が管理会社から届いたことで分かった「フランス落とし」という名称。きちんと不具合箇所の点検を行っている良い証拠となります。
適切な修繕工事も良いマンション管理を行うために必要なことです。管理会社任せにせず理事会への報告がなされることが必要なことです。
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