マンション標準管理規約「国内管理人」!新規用語は試験で問われやすい!

マンション標準管理規約の第2条(定義)に、「国内管理人」が追加されています。(令和7年10月17日改正)
新たな用語は試験で問われやすい認識ですから、試験にチャレンジする方は是非認識をしておいてください。
実際のマンション管理を行う上でも、「国内管理人」に対する管理規約の見直しと運用が必要となってきます。
- マンション標準管理規約に「国内管理人」追加!
■ 目次 ■
「国内管理人」とは?

マンション標準管理規約第2条(定義)に、新たに「国内管理人」という用語が追加されました。
「国内管理人」とは、「海外に住む区分所有者の代わりにマンションの管理を行う代理人」のことです。
近年、マンション所有者の高齢化、相続による遠隔地所有、さらには外国人による購入増加などにより、「所有者と連絡が取れない。」という問題が増えている対応です。
その問題の解決を図るために新たに制度化したのが、「国内管理人」なのです。
国内管理人とは何をする人?
「国内管理人」とは、区分所有者本人に代わって、日本国内で管理組合との窓口となる人のことです。
例えば、区分所有者が海外に長期間滞在している場合や、日本語でのやり取りが難しい場合、管理組合は総会案内や重要通知を送付しても連絡が取れないケースがあります。
そのような事態を防ぐため、管理組合は国内管理人に対して連絡を行います。
国内管理人は主に次のような役割を担います。
• 総会開催通知などの受領
• 管理組合との連絡窓口
• 総会での議決権行使
• 管理費・修繕積立金等の支払い
• 各種届出や連絡事項への対応
つまり、実務上は「所有者代理人」に近い役割を持つことになります。
なぜ国内管理人制度が必要?
マンション管理では、「連絡が取れない区分所有者」が大きな問題になります。
例えば、
• 管理費滞納が続く
• 漏水事故時に連絡できない
• 総会成立に必要な議決権が集まらない
• 修繕工事の承認が進まない
といった問題が発生します。
特に海外在住者が増えると、時差や言語の問題もあり、管理組合運営が停滞することがあります。
国内管理人制度は、こうしたリスクを減らし、管理組合運営を安定させるための制度と言えます。
どのような場合に選任が必要?
国内管理人を必ず選任してもらう条件は、各マンションの管理規約で定めることができます。
例えば、
• 1年以上日本国内に不在となる場合
• 海外居住者である場合
• 日本語による意思疎通が困難な場合
• 管理組合が必要と認めた場合
などを規約で定めることが考えられます。
つまり、法律が一律に条件を決めるのではなく、各マンションの実情に応じてルールを作れる点が特徴です。
国内管理人の届出と管理組合の対応
規約で国内管理人制度を導入した場合、区分所有者は管理組合へ国内管理人を届け出ることになります。
管理組合は、その届出情報を基に、以後の通知や連絡を国内管理人へ行います。
また、実務上は、
• 管理費引落口座を国内管理人名義にする
• 緊急連絡先として登録する
• 長期修繕工事の説明を行う
といった対応も可能になります。
これにより、管理組合側の事務負担軽減にもつながります。
権限はマンション内で統一が基本
国内管理人の権限は、マンションごとに規約で定めますが、同じマンション内では基本的に統一されることになります。
例えば、
• Aさんの国内管理人は議決権行使可能
• Bさんの国内管理人は議決権行使不可
というように、個別にバラバラの権限設定をすると、運営が複雑になるためです。
そのため、規約で「国内管理人の権限」を明確に定め、統一運用することが重要になります。
また、この制度は規約に定められれば、中古購入者にも承継されます。つまり、将来所有者が変わっても、同じルールが適用されることになります。
役員就任資格との関係
国内管理人に理事や監事などの役員を務めてもらいたい場合は、役員資格についても規約整備が必要になります。
通常、役員資格は「区分所有者本人」に限定されているケースも多いため、
• 国内管理人も役員就任可能とする
• 国内管理人は役員になれない
などを規約で明確に定める必要があります。
特に投資型マンションでは、所有者本人が海外居住であるケースも増えるため、今後重要な論点になるでしょう。
制度導入時に注意すべき点
国内管理人制度は便利な反面、注意点もあります。
特に問題となるのは、「権限集中」です。
例えば、同じマンション内で多数の区分所有者が、同一人物を国内管理人に指定すると、総会議決権が一部の人へ集中する可能性があります。
そのため、
• 同一人物への集中制限
• 資格条件の設定
• 利害関係者の制限
などを規約で定めることも検討されます。
また、国内管理人には一定の責任も伴うため、
• 管理内容を理解できる人
• 日本語で対応可能な人
• 継続的に連絡可能な人
を選任することが望ましいでしょう。
今後のマンション管理に与える影響
「国内管理人」の対応が、すぐに必要かと言えば、マンションに全ての区分所有者に連絡がとれている場合は、必要がないのかもしれません。
しかし、将来のことを考えるとルール化しておいた方が良いと思います。以前話題となった『民泊』と同じような気がします。
民泊:旅行者などに有償で宿泊サービスを提供する形態
マンション標準管理規約の第1条(目的)には、以下のように記されています。
(目的)
第1条 この規約は、○○マンションの管理又は使用に関する事項等について定めることにより、区分所有者の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的とする。
良好な住環境を確保するために、所有者不在・海外所有・高齢化社会に対応するための、新しいマンション管理の仕組みです。
今後は、
「誰が所有しているか」だけではなく、
「誰と実際に連絡を取れるか」
が、マンション管理の重要なポイントになります。
管理組合としては、将来のトラブル防止のためにも、早い段階から規約整備を検討していくことが重要になるでしょう。
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