専用使用権付駐車場は要注意!マンション購入前に確認すべきポイント

「駐車場付きのマンションだから安心!」
マンション購入を検討していると、こんな物件に出会うことがあります。
ところが、ここで少し注意したいのが「専用使用権付駐車場」です。
「専用」と書いてあるから、自分の駐車場としてずっと使えると思ってしまいますよね。(私も最初はそう考えてしまいそうです。)
しかし、駐車場を使える権利と、駐車場そのものを所有することは別の話です。
さらに、マンションを売却するときに駐車場の権利を買主へそのまま引き継げるとは限りません。車を買い替えたらサイズ制限に引っかかる、使用料が想定以上にかかる、といった問題が出る可能性もあります。
そこで今回は、マンション購入後に「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないために、専用使用権付駐車場の意味と購入前に確認したいポイントを解説します。
~ この記事で分かること ~
- 専用使用権付駐車場の意味
- 所有権と使用権の違い
- 売却・譲渡時の注意点
- 車のサイズと使用料の確認方法
- 購入前に確認したい7つのポイント
■ 目次 ■
専用使用権付駐車場とは?

専用使用権付駐車場とは、簡単にいうと、マンションの共用部分などにある駐車区画を、特定の区分所有者が優先的・専用的に使用できる権利が付いている駐車場です。
ここで重要なのは「専用使用権」という言葉です。
専用使用権があるからといって、その駐車区画そのものが自分の専有部分になるわけではありません。
マンションでは、住戸のような「専有部分」と、廊下・エントランス・駐車場などの「共用部分」があります。駐車場についても、どのような権利関係になっているのかを確認する必要があります。
つまり、「自分だけが使える」と「自分が所有している」は同じ意味ではありません。
「所有権」と「使用する権利」は違う
例えば、専用使用権が設定された駐車区画を長年使っていたとしても、それだけで駐車場の土地や区画を自分が所有していることにはなりません。
ここを勘違いすると、「自分の駐車場なのだから自由に売れる」「他人に貸しても問題ない」と考えてしまう可能性があります。
しかし、実際には管理規約、駐車場使用細則、分譲時の契約内容などによって、利用方法が制限されていることがあります。
(専用だから何でも自由……ではないんですね。)
専用使用権付駐車場が「要注意」な理由
専用使用権付駐車場が便利なのは間違いありません。
毎月の駐車場抽選を気にせず使える場合や、住戸とセットになっていることで駐車場を確保しやすいケースもあります。
ただし、マンション購入時には「駐車場が付いている」というメリットだけを見るのではなく、その権利がどこまで自分についてくるのかを確認することが大切です。
自分の所有物とは限らない
まず確認したいのが、駐車区画の権利関係です。
専用使用権であれば、基本的には「使う権利」であって、駐車場そのものを自由に処分できる所有権とは異なります。
そのため、駐車場を勝手に改造したり、第三者に自由に使わせたりできるとは限りません。
売却時に引き継げるとは限らない
さらに注意したいのがマンション売却時です。
「この部屋には専用使用権付駐車場が付いているから、売却すれば当然に買主へ移る」と考えるのは危険です。
専用使用権が住戸の売買に伴って承継されるのか、別途手続きが必要なのか、規約や契約内容を確認しておきましょう。
場合によっては、売却するときに駐車場の権利について確認が必要だったという事態になることもあります。
他人に貸せるとは限らない
「車を持っていないから、専用駐車場を他人に貸して駐車場代をもらおう」と考える人もいるかもしれません。
しかし、専用使用権があるからといって、自由に第三者へ転貸できるとは限りません。
マンションの管理規約や駐車場使用細則で、利用者の範囲や譲渡・転貸について制限されている可能性があります。
使用料がかかる場合がある
「専用使用権だから無料」とも限りません。
専用使用権付駐車場であっても、月額使用料などが設定されている場合があります。
購入前には、住宅ローンだけでなく、駐車場使用料を含めた毎月のランニングコストまで確認しておきたいところです。
【関連記事】マンションのランニングコストはいくらかかるの
マンション購入前に確認すべき7つのポイント
専用使用権付駐車場が付いたマンションを購入するなら、私は次の7点を確認しておくことをおすすめします。
①専用使用権の範囲
まず、「何を専用使用できる権利なのか」を確認しましょう。
特定の区画を使用できるのか、住戸の所有権と一体になっているのかなど、契約書や規約を確認します。
広告の「専用使用権付」という一言だけで判断しないことが大切です。
②売却時に引き継げるか
将来マンションを売却する可能性があるなら、ここはかなり重要です。
「住戸を売ったら駐車場の権利も自動的に買主へ移るのか」「駐車場だけを返却することになるのか」「管理組合への届出が必要なのか」などを確認しておきましょう。
特に駐車場の確保が購入理由の一つになっている場合は、売却時の扱いまで把握しておきたいところです。
③譲渡・転貸できるか
駐車場を他人に貸したり、権利を譲渡したりできるかも確認します。
「自分が使わなくなったら、家族や知人に貸せばいい」と思っていても、規約上認められていない可能性があります。
④使用料はいくらか
月額使用料だけでなく、更新料などの費用が設定されていないかも確認しましょう。
購入時には数千円程度の違いに感じても、10年、20年と使えば大きな金額になります。
⑤駐車できる車のサイズ
ここは車を所有している人なら絶対に確認したいポイントです。
駐車区画によっては、全長・全幅・全高・重量などに制限があります。
例えば、現在はコンパクトカーなので問題なくても、将来SUVやミニバンへ買い替えたときに駐車できなくなる可能性があります。
「駐車場付きだから安心」ではなく「今の車と将来乗りたい車が駐車できるか」まで考えておきましょう。
【関連記事】機械式駐車場の仕組みを理解して購入しましょう
⑥修繕費などの負担者
駐車場は使っていれば劣化します。
舗装、区画線、ゲート、機械式設備など、設備によっては修繕や交換が必要になることもあります。
専用使用権が付いている場合、「修繕費は誰が負担するのか」を確認しておくことも重要です。
⑦管理規約・使用細則の内容
最後に必ず確認したいのが、管理規約と使用細則です。
専用使用権の設定、使用者の条件、譲渡、転貸、使用料、車両制限、違反時の対応などについて、具体的なルールが定められている可能性があります。
「不動産会社から専用使用権が付いていますと説明されたから大丈夫」と終わらせず、実際の規約・契約書を自分の目で確認することをおすすめします。
【関連記事】マンション管理組合は駐車場トラブルにどう向き合うか
「専用使用権付きだから安心」とは限らない
専用使用権付駐車場は、購入者にとって大きなメリットになることがあります。
特に車を日常的に使う人にとって、マンション敷地内に駐車場を確保できるのは非常に便利です。
しかし、「駐車場付き」という言葉だけを見て購入を決めるのはおすすめできません。
実際に購入後、「駐車場付きだからこのマンションを買ったのに、車を買い替えたら駐車できなかった」ということになれば、かなり困ります。
車を買い替えたくても、全高や全幅、重量制限によって駐車できない。では近隣の駐車場を探せばいい……と思っても、マンション周辺に空きがあるとは限りません。
また、「売却するときに駐車場の権利について確認が必要だった」というケースも考えられます。
マンションを購入するときは、部屋の間取りや価格だけでなく、駐車場についても将来まで考えておくことが重要です。
(マンション購入時は見るところが多すぎます。でも、ここを面倒だからと飛ばすと、購入後にもっと面倒なことになるんですよね。)
専用使用権付駐車場は「権利の内容」まで確認しよう
専用使用権付駐車場は、「自分専用の駐車場」というイメージだけで判断してはいけません。
重要なのは、「誰が所有しているのか」「誰が使えるのか」「いつまで使えるのか」「売却時にどうなるのか」という権利関係です。
さらに、譲渡・転貸の可否、使用料、車両サイズ、修繕費の負担、管理規約や使用細則まで確認しておけば、購入後のトラブルを減らせます。
マンション購入は、数千万円単位のお金が動く大きな買い物です。
「駐車場が付いているからお得!」だけで決めるのではなく、その駐車場を10年後、20年後も本当に使えるのかまで考えてみてください。
専用使用権は「専用」という言葉だけで安心しないこと。
これが、専用使用権付駐車場を確認するときの一番大切なポイントではないでしょうか。
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