NHK受信料は軽減税率の対象外だと不思議な消費税率
消費税率10パーセントになる10月1日以降は、軽減税率の適用で、初の複数(2段階)の消費税率が存在することになります。
そうなるとトラブルや混乱が生じるのではないかと危惧します。新聞は軽減税率で8パーセントの対象なのに、NHK受信料は軽減税率の対象ではないため10パーセント(標準税率)です。
不思議な消費税率だと思いませんか?
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- NHK受信料は軽減税率の対象外
- 興味深いスクランブル放送賛否
■ 目次 ■
NHK受信料は軽減税率の対象外
10月1日から始まる消費税率10パーセント。新聞は軽減税率が適用されて8パーセントのままなのに、NHK受信料は軽減税率が適用されないので10パーセントの消費税率に改定されます。
「軽減税率」の対象が分かりにくいため、トラブルや混乱が生じるのではないかと心配しています。
例えば、ミネラルウォーターは飲食料品なので、軽減税率の対象で8パーセントが適用されますが、水道水は、軽減税率が適用されない標準税率なので10パーセントとなります。
学校給食や有料老人ホームでの食事は、軽減税率の対象で8パーセントが適用されますが、レストランや屋台での飲食は、標準税率なので10パーセントとなります。
アルコール1パーセント未満のみりん風調味料は、軽減税率の対象で8パーセントが適用されますが、1パーセント以上のみりんや調理酒は、標準税率で10パーセントです。イートインとテイクアウトでも税率が違います。
イートインとした購入したのだが、席が空いてなくて、やむなくテイクアウトにした場合は、どうするんでしょうね。2パーセント分を返還してくれるんですかね。
新聞であっても、定期購読を行っていれば、軽減税率の適用だが、駅のキオスクやコンビニなどで売られている新聞を購入して場合は、定期購読ではありませんから消費税は、標準税率の10パーセントとなります。
商品登録で誤った税率で登録してしまうケースも考えられるし、レシートを見て軽減税率扱いされない食料品を見て、トラブルや混乱が生まれるような気がします。
一番矛盾だと思えるのが、新聞とNHK受信料の違いです。どちらも、ニュースなどを発信する媒体でありながら、新聞は軽減税率が適用されるが、NHK受信料は軽減税率が適用されないことです。
新聞が生活必需品であるということで軽減税率の対象であるならば、NHK受信料も生活必需品なのではないでしょうか。NHK受信料は公共放送であると断言しているのですから。
NHK受信料は2%値下げ
NHK受信料は、改定を行なわずに据え置きとするため、地上契約と衛星契約の受信料額は実質2パーセントの値下げとなります。消費税増税分をNHKが負担するということではあるが、それにしてもNHK受信料が高いのは変わらないですね。
地上契約
地上契約で口座振替(クレジットカード含む)の場合、2520円/2か月、7190円/6か月前払い、13990円/12か月(年間)前払いとなっています。
消費税額8パーセントの場合、
・2か月…本体:2318円、消費税:202円
・6か月…本体:6615円、消費税:575円
・12か月…本体:12871円、消費税:1119円です。
消費税10パーセントの場合、
・2か月…本体:2268円、消費税:252円
・6か月…本体:6471円、消費税:719円
・12か月…本体:12591円、消費税:1399円です。
消費税10パーセントと消費税額8パーセントの本体を比較すると、
・2か月…50円
・6か月…144円
・12か月…280円となります。
たったの数百円の値下げです。年間280円って、コーヒー一杯分です。
衛星契約
消費税額8パーセントの場合、
・2か月…本体:4103円、消費税:357円
・6か月…本体:11712円、消費税:1018円
・12か月…本体:22788円、消費税:1282円です。
消費税額10パーセントの場合、
・2か月…本体:4014円、消費税:446円
・6か月…本体:11457円、消費税:1273円
・12か月…本体:22293円、消費税:2477円です。
消費税10パーセントと消費税額8パーセントの本体を比較すると、
・2か月…89円
・6か月…255円
・12か月…495円となります。
衛星契約でも、たったの数百円の値下げです。年間500円って、サラリーマンの一食分の昼食代です。
興味深いスクランブル放送賛否
NHKの放送を巡り、スクランブル放送すべきなのではないかという意見を多く聞きます。最近は、「NHKから国民を守る党(N国)が、スクランブル放送を訴えて議席を獲得したことから国民の関心も高い事案となっています。
時事通信が実施した9月の世論調査では、スクランブル放送への賛否を聞いた結果、以下のようになりました。
・賛成…39.0パーセント
・反対…37.1パーセント
・どちらとも言えない/分からない…23.9%パーセント
賛成と反対の割合がほぼ同じでした。賛成という意見が多いのかと思いきや意外と反対という意見が多いことに驚いています。それぞれ賛成意見と反対意見を見ていきましょう。
賛成意見は
スクランブル放送に対して、賛成の方の意見は、以下のようです。不公平さを是正するためにスクランブル化してほしいという意見が多いです。
・番組を観たい人だけが受信料を払う方が公平
・テレビやワンセグなどを持っているだけで受信料を徴収するのはおかしい
・観たくもない〇国アイドルを放送されるのはイヤ
・民放のように番組に偏りがなければ、お金を払ってでも観たい
・観てないのにお金を払いたくないし、観てるのに「たまたま」お金を払っていない人がいるのはおかしい
・これまでのやり方は、インターネットが普及している今の時代にそぐわない
・今のNHKのつまらない番組内容であれば、公共放送として必須とは思えない
・緊急放送だけ無料放送にすればいい
反対意見は
スクランブル放送に対して、反対の方の意見は、以下のようです。公共放送を提供するためにスクランブル化はしないでほしいという意見が多いです。
・災害時などの緊急放送はやはり必要
・NHKは「公共放送」なので、「特定の利益や視聴率に左右されず、社会生活の基本となる確かな情報や、豊かな文化を育む多様な番組を、いつでも、どこでも、誰にでも分けへだてなく提供する役割」を担う
・災害情報などの他に、教育・福祉・古典など、必ずしも視聴率が高いわけではない放送内容も提供したい
・仮にスクランブル化が実現すると、契約者数を増やすためにどうしても視聴率の高い番組に偏ってしまい、民放との違いがなくなってしまう
個人的には、「公共放送」の役割を担うのがNHK放送であるならば、スマートフォン(スマホ)のように基本使用料プラス通信量に応じた受信料とすることを望みます。
受信基本料(基本使用料)を数百円に設定して、ニュースや天気予報などの生活に必要な放送は、無料放送とし、それ以外のバラエティ・娯楽・ドラマ・音楽番組・スポーツ・ワイドショー・クイズ番組などは、視聴時間に応じた受信料を徴収すべきと思います。
視聴者側に、番組を見る/見ないの選択を行う権利があると思いますが、なぜか一律の受信料を設定しているというのが不思議です。
それができなければ、いっそのこと受信料は全て廃止して、視聴税(仮称)という名の税金を新たに賦課した方が、よっぽど気持ちよくNHKを見られますけどね。
それにしても、国民への負担はますます増加の一途です。いい加減にしてほしいものです。
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NHKの受信料徴収の方法には、閉口している部分があります。「公共放送」を謳っていながら、半強制的な徴収を行っていると思います。NHKとして評判が悪くなっている原因であることを自覚することです。
NHK受信料は軽減税率の対象外です。消費税の増税で混乱が発生するのではと危惧する軽減税率の導入です。軽減税率の対象の決め方には不思議な面があります。軽減税率を導入しないで、一律消費税率10パーセントとした方がよいのではないでしょうか。
年収に応じて、消費税2パーセントだけ国から返還される制度を導入します。面倒な軽減税率の手間を国民や販売者に押し付けることを避けてほしいです。
消費税率の増税よりも、調度品や毛皮・貴金属などの高級な贅沢品に課税された「物品税」を復活した方が公平なのではないでしょうか。庶民は贅沢品を買えませんからね。
どの商品を軽減税率の対象にするのかは、一般の国民では到底理解できない不思議というか不可解な決めごとです。軽減税率対象商品は、今後変わる可能性もありますから、注意しないといけないですね。
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