老朽化マンションの行く末は建て替えなの?そのためには?
2019年3月14日(木)、博多華丸・大吉司会のNHK「あさイチ」では、「待ったなし!マンション老朽化」を取り上げていました。マンション老朽化に伴うトラブルが急増しているという。最終的には、マンションの建て替えとなりますが、そのために早めの準備が必要となります。
■ 目次 ■
急増する老朽トラブル
NHKの「あさイチ」では、時々マンションに関する情報を放送してくれます。以前は、「エレベーターの非常ボタンには押し方のコツが!知るべきです!」や「蹴破り板の簡単な蹴破りコツが分かった!知るべきです!」などの役立つ情報を放送していました。
2019年3月14日(木)の「あさイチ」では、「待ったなし!マンション老朽化」をテーマに、トラブルが急増しているマンションの老朽化問題を取り上げて放送しました。
人間も年を重ねるように、マンションも同じように年を重ねます。年齢を重ねると、次第にガタがきて病院のお世話になりますが、マンションもガタがくるのですから、それなりの対策をしておくべきだと痛感しました。
修繕積立金8割未収
ある県庁所在地のマンションをマンション管理士が診断すると、壁や配管の老朽化が進んでいました。マンションが老朽化しても修繕されない理由は、修繕積立金不足。なんと住民の8割が滞納している状況であるという。ここまで滞納率が高いと正常状態にすることは困難を極めます。
修繕積立金安すぎ
修繕積立金が安すぎることに起因しているトラブルが多いです。
天井から水漏れ
首都圏の別のマンションでは、天井裏の排水管が劣化し、天井から水漏れが発生した。今まで一度も給水管や排水管の修理をしていないのだという。修理をしない原因は、修繕積立金が安すぎたことにあるという。
年齢ギャップが
埼玉県春日部市の「武里住宅団地」の事例では、管理組合が建物の維持・管理を行って、大規模修繕も15年毎に3回行ったが、築51年で修繕だけでは限界がきていた。リフォームしても介護に必要な改修はできない状態。エレベーターがないので、車いすの住民を家族らが抱えて運び込む問題を抱えていました。
管理組合の理事会で、マンションの建て替えを検討するも、各家庭が費用を負担することとなり、建て替えに数年かかるという問題もある。50代までの住人は建て替えに賛成するも、60代以上からは反対する意見が多く年齢によるギャップもスムーズに建て替えが進まない原因でもある。
危機感からの成功例
埼玉・和光市のある分譲マンションでは、他のマンションにない長期修繕計画を作成したと言う。築60年で取り壊すことを前提に積み立てを始めたと言う。水漏れや壁のひび割れなどを見つけてから危機感が生まれたと答えていた。
修繕積立金を割り出すと10倍以上に上げることとなったが、今後の値上げや一時金の支払いがなくなるといって反対する住人を説得したという。
老朽トラブル回避策
老朽化に伴うトラブルが急増しているマンションが増えてきたということが「あさイチ」で複数のケースから放送が行われました。同じようにトラブルにならないようにするための対策を綴ります。
修繕積立金の確認
修繕積立金の8割が未収というマンションがあると聞いて驚きましたが、毎月積み立てている修繕積立金は、十分な額を想定して徴収が行われているでしょうか。修繕積立金は少なすぎはありませんか。今一度、修繕積立金の額を確認することをおすすめします。
修繕積立金の不足が予想される場合は、早い段階で、値上げに踏み切るべきです。値上げが遅いと修繕積立金の上げ幅も大きくなります。「修繕積立金の相場は国土交通省の設定内容では?」で綴ったように、修繕積立金が相場に比較して少ない場合は、要注意です。
住民への広報活動
自分の住むマンションには老朽化とは関係がないと思わないで頂きたい。老朽トラブルを回避する方法は、マンション住民の意識改革です。自分の住むマンションなのに、全く関心のない住民が多いとどんな修繕計画を行ってもうまく行きません。
まずは、住民にマンションの保全に関心を持たせることです。そういう意味で、NHKの「あさイチ」を見て危機感を覚えて頂ければよいのですが、平日の朝の放送なので、マンション住民が見てくれたのかは疑問に思います。意識改革を起こすためには、広報活動を繰り返し行うことです。
マンション見学会
マンションの中でも、劣化が激しい部分や不具合の部分を見て回る「マンション見学会」を開催します。マンションの全体の様子を知っているのは、フロントや管理会社の方だと思います。理事長を中心に、「マンション見学会」を実施して肌で感じて頂くことです。
鉄の部分に錆が出て、塗装が剥げ、美しさが損なわれるのを見ると、修繕の大切さを認識するのかもしれません。普段立ち入らないような屋上の防水シートの劣化や外壁タイルの欠けなど、見学することが効果を生むのではないでしょうか。
総会でアピール
築年数とともにマンションも劣化していきます。自然災害や人為的に故障が発生します。総会等の住民が集まるイベントで、マンションの老朽化について、もっと知って頂くように話す機会を設けるのもよいのではないでしょうか。
おわりに
マンションに住んでいる人で、老朽化について話す機会を設けるとよいですね。きっかけとして住民同士の交流の場を用いて、NHKの「あさイチ」でマンションの老朽化について放送していましたという話ができればよいですね。
マンションの老朽化は、理事会任せ、管理会社任せでは解決しません。住民が一丸となってマンションをどうしていくのか今後のことを考えて行くことが必要なのではないでしょうか。
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この記事を書いた人
独身でマンションを購入し、売却を経験した管理人です。失敗や後悔をすることがないように経験から得られた知識を発信することでマンション購入のお役立ちとなるように願っています。「マンションは管理を買え!」と言われるように、購入して後悔のないように願うばかりです。理事長や副理事長の経験もあり、管理委託費の削減も行いました。