マンションの2方向避難とは?バルコニーから避難できる仕組みを確認

マンションのバルコニーを見て、「この仕切り板は何のためにあるの?」「隣の部屋へ移動できるようになっているけれど、実際に避難に使えるの?」「マンションは2方向避難になっているって聞いたけれど、どういう意味?」と疑問に思ったことはありませんか?
普段は洗濯物を干したり、室外機を置いたりする場所なので、バルコニーを「避難経路」として意識することは少ないと思います。
しかし、火災などの災害が発生したときには、バルコニーが重要な避難経路になるマンションがあります。
特にマンションでは、廊下や階段だけでなく、バルコニー側から別の方向へ逃げられるように計画されている場合があります。
この記事では、マンションの「2方向避難」とバルコニーの関係、避難ハッチや隔て板の役割、そして普段から確認しておきたいポイントについて分かりやすく解説します。
~ この記事で分かること ~
- マンションの2方向避難とは
- バルコニーが避難経路になる理由
- 隔て板の役割
- 避難ハッチの使い方
- 普段から確認したい注意点
■ 目次 ■
マンションの2方向避難とは?

マンションの「2方向避難」とは、火災などが発生したときに、一つの避難経路が使えなくなっても、別の方向へ避難できるようにする考え方です。
例えば、住戸から廊下へ出て、共用階段を使って地上へ避難するルートがあります。
ところが、火災が廊下側で発生してしまったらどうでしょうか。
「廊下に出れば逃げられる」と思っていても、その廊下が煙や炎で通れなくなる可能性があります。
そこで、マンションによっては、住戸のバルコニー側から別の避難経路へ移動できるように計画されています。
つまり、単純に「階段が2か所ある」という意味だけではなく、避難経路が一方向だけに偏らないようにすることが重要なのです。
ただし、具体的な避難経路や必要な設備は、建物の規模や構造、建築・消防関係の法令などによって異なります。
「うちのマンションも当然2方向避難になっているだろう」と思い込まず、実際の避難経路を確認しておくことが大切です。
マンションのバルコニーは避難経路になる
マンションのバルコニーには、隣の住戸との境に「隔て板」が設置されていることがあります。
普段は単なる仕切りに見えますが、避難時には、この隔て板を破って隣の住戸側へ移動できるようになっているものがあります。
例えば、自分の住戸の玄関側から避難することが難しい状況になったとします。
その場合、バルコニーへ出て、隔て板の部分から隣戸側へ移動し、さらに避難階段などへ向かうことが考えられます。
「でも、あの板って本当に破れるの?」と思いますよね。(私も初めて見たときは、これを本当に壊していいのか迷うと思いました。)
避難用の隔て板は、緊急時に避難できるよう、通常の壁とは異なる構造になっています。
そのため、普段から「これは壊してはいけない壁」と考えるのではなく、避難のための設備として認識しておくことが重要です。
もちろん、実際に破壊する必要があるかどうかは、火災の状況や避難経路によって判断します。
避難訓練などで確認できる場合は、実際の避難ルートを一度歩いておくと安心です。
【関連記事】マンション設備で便利と実感したモノはコレ!
バルコニーの避難ハッチから下の階へ逃げる
マンションのバルコニーには、「避難ハッチ」と呼ばれる設備が設置されていることがあります。
普段は金属製の蓋が閉じているため、存在そのものを意識していない人も多いでしょう。
しかし、蓋を開けると、下階へ降りるための避難器具が収納されています。
これによって、バルコニーから下の階へ避難できるようになっています。
例えば、上階の住戸で火災が発生し、玄関側の廊下を通って避難することが難しい場合、バルコニー側から避難ハッチを利用するという方法が考えられます。
ただし、避難ハッチは「いつでも自由に開けて使っていい設備」ではありません。
避難ハッチの上や周囲に物を置いてしまうと、いざというときに使えなくなる可能性があります。
ベランダに植木鉢、収納ボックス、物干し用品などを置いている家庭では、避難ハッチの位置を一度確認してみてください。
「これくらいなら大丈夫」と思って置いた物が、避難時には大きな障害になることがあります。
バルコニーの隔て板の前に物を置いてはいけない?
2方向避難を考えるうえで、もう一つ注意したいのが、バルコニーの隔て板周辺です。
バルコニーは屋外なので、ついつい物置代わりに使ってしまいがちです。
洗濯用品、鉢植え、子どもの遊具、収納ケースなど、少しずつ物が増えていくことがあります。
しかし、隔て板の前に大きな荷物を置いてしまうと、隣戸側へ避難するときの邪魔になる可能性があります。
特に注意したいのが、「普段は誰も通らないから大丈夫」という考え方です。
避難経路というのは、普段ほとんど使わないからこそ、緊急時に問題が発生しやすい場所です。
実際に火災が起きたときは、煙が充満していたり、停電していたり、周囲が暗かったりする可能性があります。
そのような状況で、床に置かれた物を一つずつ確認しながら移動するのは簡単ではありません。
「これは避難の邪魔にならないかな?」と、普段からバルコニーを確認しておくことをおすすめします。
マンションのエレベーターを避難に使ってはいけない?
火災が発生したとき、「エレベーターで一気に下まで降りればいい」と考える人もいるかもしれません。
しかし、火災時の避難では、エレベーターを通常の移動手段と同じように考えるのは危険です。
停電によって停止する可能性もありますし、火災や煙の状況によってエレベーターを使用できない場合があります。
だからこそ、マンションでは階段などを使った避難経路を普段から把握しておく必要があります。
私自身、マンションのエレベーターから、スマホの画面を見たまま降りてくる方を時々見かけます。
「歩きながらスマホを見るくらい大丈夫」と思っているのかもしれません。
でも、これは危ないのでやめて欲しいと思います。
エレベーターを降りた直後には、廊下を歩いている人がいるかもしれません。曲がり角や階段もあります。
普段の生活でも周囲を見ながら歩くことは大切ですが、災害時ならなおさらです。
避難するときはスマートフォンを見ることよりも、周囲の状況、煙、炎、人の流れ、避難経路を確認することを優先しましょう。
マンションの2方向避難で普段から確認したいこと
2方向避難は、火災が起きてから考えるものではありません。
普段の生活の中で、「自分の住戸からどう逃げるのか」を確認しておくことが重要です。
まず確認したいのが、自宅から避難階までのルートです。
- 玄関から共用廊下へ出る
- 利用できる階段を確認する
- バルコニーから隣戸側へ移動できるか確認する
- 避難ハッチの位置を確認する
- 避難ハッチの下に障害物がないか確認する
- 避難経路を塞ぐ荷物がないか確認する
特に、家族で一度確認しておくことをおすすめします。
「子どもはここから逃げる」「自分はこの階段を使う」など、実際の状況を想定しておけば、いざというときに慌てにくくなります。
もちろん、災害は想定どおりには起きません。(火災が玄関側なのか、隣戸側なのか、煙がどこから来るのかも分かりません。)
だからこそ、避難経路を一つだけ覚えるのではなく、複数の逃げ道を知っておくことに意味があります。
バルコニーの避難経路を物置にしない
マンションのバルコニーは、専有部分のように感じるかもしれません。
しかし、避難経路として使用される部分については、自由に物を置いてよいとは限りません。
特に避難ハッチや隔て板の周辺は、避難時に使用する可能性があります。
「鉢植えを一つ置いただけ」「小さな収納ボックスだけ」という感覚でも、避難する人にとっては障害物になることがあります。
また、バルコニーに物を置く場合は、マンションの管理規約や使用細則なども確認してください。
マンションによってルールが異なるため、他のマンションで許されていたから、自分のマンションでも問題ないとは限りません。
避難経路について分からないことがあれば、管理人や管理会社、管理組合に確認してみましょう。
「避難設備なんて使ったことがないから分からない」で終わらせず、実際に自分の住戸からどこへ逃げるのかを知っておくことが大切です。
まとめ|マンションの2方向避難は「逃げ道を知る」ことから
マンションの2方向避難は、火災などの災害が発生したとき、一つの避難経路が使えなくなった場合にも別の方向へ避難できるようにする考え方です。
マンションによっては、バルコニーの隔て板を通って隣戸側へ移動したり、避難ハッチから下階へ避難したりすることができます。
ただし、実際の避難方法や設備はマンションによって異なります。
そのため、「マンションなら必ずこの方法で逃げられる」と決めつけるのではなく、自分が住んでいるマンションの避難経路を確認してください。
そして、バルコニーの避難ハッチや隔て板の周囲に、避難の邪魔になる物を置かないことも大切です。
さらに、普段からエレベーターを降りるときも、スマートフォンの画面だけを見るのではなく、周囲を確認して歩きましょう。
災害は、「今から起きます」と教えてくれるわけではありません。
いざというときに「どこから逃げればいい?」と迷わないために、普段から避難経路を確認しておく。
これだけでも、マンションで暮らすうえでの防災意識は大きく変わると思います。
※アフィリエイト広告を利用しています。

←ダウンロード可能なブログ記事です。自由に
