壁芯面積と内法面積の差はどのくらいなの?
マンション購入時に気をつけて頂きたいことは、専有面積が壁芯面積なのか内法面積なのかということです。専有面積と壁芯面積は同一面積を表していないため、住宅ローン減税を受けようとする場合には気を付けなければなりません。マンション選びのポイントにもなる専有面積、壁芯面積と内法面積の差に気を付けましょう。
■ 目次 ■
壁芯面積と内法面積とは
まずは、「壁芯面積(へきしんめんせき/かべしんめんせき)」と「内法面積(うちのりめんせき)」の違いから見ていきましょう。「壁芯面積」と「内法面積」の違いをまずご理解頂きたいと思います。
壁芯面積とは
「壁芯面積」とは、壁や柱の厚みの中心線で測られた建物の面積のことを指します。マンションの広告やパンフレットなどに記載されている建物面積や専有面積は、この「壁芯面積」で表記されています。
広告やパンフレットで表記される面積は、少しでも広い(大きい)方が、購入希望者への印象がよいので、専有面積の表記として壁芯面積を用いています。例えば、「60平方メートル後半(例:68平方メートル)」の数字を記載するよりも、「70平方メートル台」と表記した方が、見た目広く感じます。
広告やパンフレットには、「壁芯面積」を記載すべきということはありません。一番よいのは、「壁芯面積」と「内法面積」の両方を表記した方が親切だと思います。ちょうど消費税の税抜価格と税込価格の両方をラベルに表記しているようなイメージです。買主に誤解を与えないためですが、「壁芯面積」と「内法面積」の両方を表記した広告は残念ながら見たことがありません。
内法面積とは
「内法面積」とは、建物の床面積を計算する際に、壁の内側の部分の寸法で求められた面積を指します。「壁芯面積」と異なり、内側部分の寸法で測りますから、壁芯面積>内法面積という式が成り立ちます。「内法面積」とは、実際の居住スペースとして占有できる面積だと考えて頂ければよいと思います。
壁芯面積と内法面積の差は
「壁芯面積」と「内法面積」ですが、おおよそ5パーセント程度の差であると考えたらよいと思います。壁芯面積が、80平方メートルであれば、内法面積は、76平方メートル程度と思ってください。
ここで問題となるのが、住宅ローンの減税は内法面積で算出するということです。住宅ローン減税の適用となる条件の一つに、「専有面積が50平方メートル以上」という条件があります。
【追記】
対象床面積要件の緩和され、「50平方メートル以上」から「40平方メートル以上」に変更されています。
この「専有面積」は、「壁芯面積」ではなく「内法面積」で判断するのです。住宅ローン減税の適用になるかどうかで、登録免許税・不動産取得税・所得税・固定資産税などの様々な税額の影響を及ぼすのです。
50平方メートルぎりぎりの専有面積を持つ物件を購入してしまうと、住宅ローン減税の適用を受けられるのか受けられないのかギリギリのラインとなりますから、余裕を持った専有面積の住戸の購入をおすすめします。
ほんの少し50平方メートルに足りなかったために、泣く泣く住宅ローン減税に優遇されなかったという話もよく聞きます。実際、1ルームマンションなどでは、50平方メートル未満の物件も数多く存在します。
おわりに
普段はあまり意識しない「壁芯面積」と「内法面積」ですが、住宅ローン減税を受けようとする場合には、必要な知識となります。物件選びのポイントにもなるかと思います。
住宅ローン減税の適用条件として、「専有面積が50平方メートル以上」がありますが、実需(自分で住むこと)かどうかを条件として、面積条件は撤廃するか面積を下げるかしてほしいものです。
その理由は、一人暮らしが多くなっているからです。一人で50平方メートル以上の専有面積を不要と考える人もいるでしょうからね。一人暮らしの場合は、広さよりも駅近などの利便性を重視する方もいるでしょうからね。
自らが利用するためのマンションなのだから、住宅ローン減税の対象としてもよいのではと思いますが、いかがなのでしょうか。
壁芯面積と内法面積の差はどのくらいなの?
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