マンション火災保険加入率は何%?約82%のデータと未加入リスク・保険料相場

「マンションの火災保険加入率は何%?」「分譲マンションなら、ほとんどの人が火災保険に入っているの?」と気になっていませんか?
結論からいうと、分譲マンションの区分所有者だけを対象にした全国一律の火災保険加入率は、一般に公表されているデータが限られています。
一方、持ち家世帯全体では、火災保険・共済の加入率が約82%というデータがあります。また、マンション管理組合については、共用部分の火災保険加入率が93.2%という調査結果もあります。
ただし、「約82%」や「93.2%」を、そのまま「マンション住戸の火災保険加入率」と考えることはできません。
マンションでは、共用部分と専有部分で火災保険の契約が分かれているからです。
一般的には、管理組合がエントランス・廊下・外壁などの共用部分について保険に加入し、区分所有者が自分の専有部分や家財について火災保険に加入します。
そのため、管理組合が共用部分の火災保険に加入しているからといって、区分所有者の部屋や家具・家電まで補償されるとは限りません。
また、マンションの火災保険は火事だけを対象とするものではありません。契約内容によっては、水漏れ、風災、落雷、盗難、破損・汚損などのリスクにも備えられます。
さらに、地震による火災や地震・噴火・津波による損害は、原則として通常の火災保険では補償されません。そのため、地震保険についても検討する必要があります。
この記事では、マンションの火災保険加入率の実態をはじめ、火災保険に入らないリスク、マンションの火災保険料の相場、地震保険の必要性、管理組合の保険との違いまで分かりやすく解説します。
~ この記事で分かること ~
- マンションの火災保険加入率は何%なのか
- 持ち家世帯の火災保険加入率約82%の意味
- 管理組合の共用部分の火災保険との違い
- 火災保険に入らない場合のリスク
- マンションの火災保険料の相場と決まり方
- 地震保険の加入率と必要性
- 火災保険加入前に確認したいポイント
■ 目次 ■
マンションの火災保険加入率は何%?

マンションの火災保険加入率を調べると、「約82%」や「93.2%」といった数字が出てきます。
しかし、これらの数字は調査対象や保険の対象が異なるため、「分譲マンションの区分所有者の火災保険加入率が82%」と判断することはできません。
分譲マンションの区分所有者だけを対象にした全国一律の火災保険加入率は、公表されているデータが限られています。
そこで、まずは利用できる代表的なデータを整理してみましょう。
持ち家世帯の火災保険・共済加入率は約82%
持ち家世帯全体を対象としたデータでは、火災保険・共済の加入率は約82%とされています。
単純に考えると、持ち家世帯のおよそ5世帯に4世帯が、火災保険または共済によって火災などのリスクに備えていることになります。
ただし、この数字には一戸建て住宅なども含まれています。
そのため、マンションの区分所有者だけの加入率を示す数字ではない点には注意が必要です。
マンション共用部分の火災保険加入率は93.2%
マンションに関する調査では、管理組合が共用部分について火災保険に加入している割合が93.2%という結果もあります。
ただし、これも「マンション住民の火災保険加入率」とは意味が違います。
管理組合が加入するのは、一般的にマンションの共用部分です。
一方、区分所有者が自分で加入する火災保険は、専有部分や家財などを対象とします。
したがって、
- 持ち家世帯の火災保険・共済加入率:約82%
- マンション共用部分の火災保険加入率:93.2%
- 分譲マンションの区分所有者の全国一律の加入率:公表データが限定的
というように分けて考える必要があります。
マンションの火災保険は誰が加入する?
マンションでは、戸建て住宅とは違い、「自分の部屋」と「マンション全体」を分けて考えることが重要です。
一般的には、次のような関係になります。
- 専有部分:区分所有者が加入
- 家財:区分所有者が必要に応じて加入
- 共用部分:管理組合が加入
つまり、管理組合が共用部分の火災保険に加入していても、区分所有者の専有部分や家財まで補償されるとは限りません。
専有部分の火災保険は区分所有者が検討する
マンションの専有部分とは、区分所有者が所有する住戸内部の部分です。
具体的な範囲については、マンションの管理規約や構造によって確認する必要があります。
火災保険を契約する際には、建物全体ではなく、自分が所有する専有部分について必要な補償を検討することが大切です。
家財保険も忘れてはいけない
火災によって住戸内部が損傷すると、建物だけでなく家具や家電、衣類などにも被害が発生する可能性があります。
そのため、専有部分の火災保険だけでなく、家財の補償が必要かどうかも確認しておきましょう。
マンションに火災保険は必要?入らないとどうなる?
法律上、分譲マンションの区分所有者が必ず火災保険に加入しなければならないという一般的な加入義務があるわけではありません。
しかし、「加入義務がない=加入しなくても問題ない」というわけではありません。
火災保険に加入していなければ、契約している保険から保険金を受け取ることができないため、損害を自分の資金で負担する可能性があります。
自分の部屋が火災になった場合
自宅から火災が発生し、室内や住宅設備、家財などが大きな損害を受けた場合、火災保険に加入していなければ、その復旧費用を自分で負担することになります。
例えば、次のような費用が発生する可能性があります。
- 室内の修繕費
- 住宅設備の修理・交換費用
- 家具・家電の買い替え費用
- 一時的な住居費
- 引っ越し費用
火災による損害は、場合によっては数百万円単位になることもあります。
隣室や上階から火災が発生することもある
「自分は火の扱いに注意しているから大丈夫」と考える人もいるかもしれません。
しかし、マンションでは自分が火元でなくても、隣室や上階などから発生した火災によって自宅が被害を受ける可能性があります。
そのため、自分が火災を起こす可能性だけを考えて火災保険の必要性を判断するのは適切ではありません。
水漏れや落雷なども補償対象になる
火災保険は、名前から「火事だけを補償する保険」と思われがちです。
しかし、契約内容によっては、次のような事故も補償対象になります。
- 水濡れ
- 風災
- 落雷
- 盗難
- 破損・汚損
マンションでは、上階からの水漏れなど、火災以外の事故によって専有部分や家財が損害を受けるケースもあります。
マンションの火災保険料はいくら?保険料相場を解説
「マンションの火災保険料は年間いくら?」と気になる人も多いでしょう。
しかし、マンションの火災保険料に全国一律の相場があるわけではありません。
保険料は、建物や所在地、補償内容などによって大きく変わります。
火災保険料を左右する主な条件
主に次のような項目によって保険料が変わります。
- マンションの所在地
- 建物の構造
- 築年数
- 専有面積
- 建物の保険金額
- 家財の保険金額
- 火災・落雷・風災などの補償内容
- 水災補償の有無
- 個人賠償責任特約などの特約
- 保険期間
そのため、「マンションなら年間○万円」と単純に判断するのではなく、自分のマンションと必要な補償内容で見積もりを比較することが重要です。
保険料を安くするために補償を削りすぎない
火災保険を選ぶ際には、保険料の安さだけを比較するのはおすすめできません。
例えば、保険料を安くするために必要な補償を外してしまうと、実際に事故が発生したときに十分な保険金を受け取れない可能性があります。
まずは自分のマンションで起こり得るリスクを確認し、そのうえで必要な補償と保険料のバランスを考えましょう。
水災補償はマンションの階数だけで判断しない
マンションでは、「高層階だから水災補償はいらない」と考える人もいます。
確かに低層階と高層階では水害によるリスクが異なります。
しかし、マンションの所在地によっては、浸水などのリスクを無視できない場合があります。
水災補償を付けるかどうかを判断するときは、ハザードマップやマンション周辺の地形、建物の設備なども確認しておくとよいでしょう。
マンションの地震保険は必要?火災保険との違い
「火災保険に加入していれば、地震による火災も補償される」と思っている人は注意が必要です。
原則として、地震・噴火・津波による損害は通常の火災保険では補償されません。
地震による火災などに備えるためには、地震保険について検討する必要があります。
地震保険は火災保険とセットで加入する
地震保険は単独で契約することはできず、火災保険にセットして加入する仕組みです。
地震への備えを考える場合は、火災保険だけでなく地震保険の補償内容も確認しておきましょう。
地震保険の付帯率は70.4%、世帯加入率は35.4%
財務省の資料によると、令和6年度の地震保険付帯率は70.4%、世帯加入率は35.4%でした。
ここで注意したいのが、「付帯率」と「世帯加入率」は意味が違うという点です。
- 地震保険付帯率:新しく契約された住宅向け火災保険に地震保険を付けた割合
- 世帯加入率:世帯数に対する地震保険契約件数の割合
この2つの数字を同じ意味で考えないようにしましょう。
管理組合が地震保険に加入しているか確認する
マンションでは、専有部分だけでなく共用部分についても地震保険が検討される場合があります。
そのため、区分所有者として自分の地震保険を検討するだけでなく、管理組合が共用部分について地震保険に加入しているかも確認しておきたいところです。
マンションの火災保険に加入する前に確認したい7項目
火災保険を契約するときは、保険料だけを見るのではなく、マンションの管理組合が加入している保険との重複も確認しましょう。
特に、次の7項目をチェックしておくことをおすすめします。
- 管理組合が共用部分の火災保険に加入しているか
- 共用部分の保険でどこまで補償されるか
- 管理組合が地震保険に加入しているか
- 自分の専有部分に必要な火災保険があるか
- 家財保険が必要か
- 水災補償が必要か
- 個人賠償責任特約などが他の保険と重複していないか
特にマンションでは、管理組合の保険と個人で加入する保険の補償範囲を確認することが重要です。
マンションの火災保険加入率だけで判断しないことが重要
マンションの火災保険加入率を調べると、持ち家世帯全体では約82%、マンション共用部分では93.2%というデータがあります。
しかし、これらの数字をそのまま「分譲マンションの区分所有者の火災保険加入率」と考えることはできません。
調査対象や保険の対象が異なるからです。
大切なのは、「何%の人が加入しているのか」だけではありません。
自分のマンションでは管理組合がどこまで保険でカバーしているのか、そして自分自身で専有部分や家財にどのような補償を付ける必要があるのかを確認することが重要です。
「マンションだから火災保険はいらない」「管理組合が保険に入っているから自分は加入しなくてもいい」と考えるのではなく、自分の住戸に必要な補償を整理しておきましょう。
火災だけでなく、水漏れ、風災、落雷、盗難など、マンション生活にはさまざまなリスクがあります。
また、地震による火災などは通常の火災保険では補償されないため、地震保険についても検討することが大切です。
まとめ
マンションの火災保険加入率について、分譲マンションの区分所有者だけを対象とした全国一律の数字は、公表データが限られています。
一方で、持ち家世帯全体では火災保険・共済の加入率が約82%、マンション共用部分の火災保険加入率が93.2%という調査結果があります。
ただし、管理組合の共用部分の保険と、区分所有者が加入する専有部分・家財の保険は別に考える必要があります。
マンションの火災保険を検討するときは、次のポイントを確認しましょう。
- マンション全体の火災保険は管理組合が加入しているか
- 自分の専有部分にはどのような補償が必要か
- 家財の補償が必要か
- 水災補償を付ける必要があるか
- 地震保険が必要か
- 個人賠償責任特約などが重複していないか
「加入率が高いから加入する」「加入率が低いから必要ない」と判断するのではなく、自分のマンションと住戸に必要な補償を考えることが大切です。
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