マンションのメーターボックスは専有部分?共用部分?私物置き・置き配の注意点も解説

マンションの玄関脇にある「メーターボックス(MB)」。水道・電気・ガスなどのメーターが収納されているため、「自分の部屋専用なら専有部分なのでは?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、マンションのメーターボックスは、原則として専有部分ではなく共用部分です。
そのため「傘や荷物を置いてもいい?」「宅配便の置き配場所にしてもいい?」「扉は自分で開けていい?」「水漏れしたらどこへ連絡する?」など、知っておきたい注意点があります。
さらに、メーターボックスの中にある水道メーター・電気メーター・ガスメーター・給水管などが、すべて同じ所有関係になるわけではありません。
この記事では、マンションのメーターボックスが専有部分なのか共用部分なのかをはじめ、私物や置き配、扉が開かない場合、水漏れ、メーターや配管の扱いまで分かりやすく解説します。
~ この記事で分かること ~
- MBは専有?共用?
- 扉は誰が開ける?
- 私物や置き配はOK?
- 水漏れ時の連絡先
- メーターや配管の扱い
■ 目次 ■
マンションのメーターボックスは専有部分?共用部分?

結論からいうと、マンションのメーターボックスは、原則として共用部分です。
国土交通省の令和7年改正マンション標準管理規約では、別表第2の「共用部分の範囲」に、「パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)」が明記されています。
つまり、メーターボックスが自分の住戸の玄関脇に設置されていたとしても、「自分の部屋の前にあるから専有部分」というわけではありません。
別表第2 共用部分の範囲
1 エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、床、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
ただし、マンション標準管理規約はあくまでも管理規約を作成・変更する際のひな型です。実際のマンションでは、管理規約や使用細則を確認することが重要です。
国土交通省も、専有部分と共用部分の仕分けについては、まず各マンションの管理規約を確認するよう案内しています。
メーターボックスは専有面積に含まれる?
マンションを購入するときに気になるのが「専有面積」です。
メーターボックスやパイプスペースは共用部分として扱われるため、単純に「自分が自由に使える住戸内の面積」と考えることはできません。
特に中古マンションや新築マンションを比較するときは、販売資料などで専有面積の算定方法やMB・PSの扱いを確認しておきましょう。
「70㎡だから広いと思ったのに、実際に使えるスペースが想像より狭い」ということにならないよう、専有面積だけでなく間取りやMB・PSの位置も確認することが大切です。
メーターボックスの扉は誰が開けてもよい?
メーターボックスが共用部分だからといって、誰でも自由に開けてよいという意味ではありません。
メーターボックスには、電気・ガス・水道などのメーターが設置されていることがあり、検針や点検、交換、修理などのために関係事業者が立ち入る場合があります。
- 電力会社などによる電気メーターの確認
- ガス会社によるガスメーターの検針・点検
- 水道事業者などによる水道メーターの確認
- 管理会社・管理組合による設備点検
- 設備の修理・交換工事
自分の住戸に付属するメーターボックスについて、検針や点検などの必要がある場合は、適切な方法で開けることがあります。
一方で、他の住戸のメーターボックスを勝手に開けることは避けましょう。
また、ガス設備などが収納されている場合は、異常があっても自分で設備を動かしたり修理したりせず、管理会社や専門業者へ相談してください。
メーターボックスが開かないときはどうする?
「メーターボックスを開けたいのに開かない」「鍵がかかっていてメーターを確認できない」という場合でも、無理にこじ開けるのはやめましょう。
まず管理会社・管理組合に相談
マンションの場合は、まず管理会社または管理組合へ相談するのが安心です。
- 鍵がかかっている
- 扉が固くて開かない
- 取っ手が壊れている
- 蝶番が破損している
- 荷物などが挟まっている
電気・ガス・水道などの事業者から点検を依頼されている場合は、依頼元の事業者に相談する方法もあります。
共用部分にあたるメーターボックスについて、自己判断で鍵や扉を交換することは避け、管理規約や管理会社の指示を確認しましょう。
メーターボックスに私物を置いてもいい?
傘・段ボール・荷物・ゴミなどの私物を置くのは避けましょう。
メーターボックスは収納スペースではなく、メーターの検針や設備の点検・交換などを行うための場所です。
メーターボックス内に私物があると、検針や点検の妨げになる可能性があります。また、マンションによっては管理規約や使用細則によって私物を置くことを禁止している場合があります。
- 傘
- 段ボール
- 買い物袋
- 工具・清掃用品
- ゴミ
- スペアキー
特にスペアキーをメーターボックス内に保管するのは避けましょう。
メーターボックスは検針・点検などのため、関係事業者が開けることがあります。防犯上の観点からも、鍵の保管場所として適していません。
メーターボックス内に置き配してもらってもいい?
最近増えているのが「メーターボックスを置き配場所にできないか」という疑問です。
結論として、マンションのルールを確認せず、勝手にメーターボックスを置き配場所として利用するのはおすすめできません。
メーターボックスは宅配ボックスとして設置されたものではなく、検針や点検などのために使用されるスペースです。
荷物を置くことで、メーターの確認や設備の点検・修理の妨げになる可能性があります。
ただし、置き配そのものが必ず禁止されているわけではありません。例えば日本郵便では、条件を満たす場合の指定場所配達の場所として「メーターボックス」を案内しています。一方、セキュリティマンションでは利用できない場合もあります。
そのため、置き配を利用する場合は、配送業者のルールだけでなく、マンションの管理規約・使用細則や管理会社の案内も確認することが重要です。
トラブルを避けるなら、マンションに設置された宅配ボックスや、管理規約で認められている置き配場所を利用するのが安心です。
メーターボックスから水漏れしているときはどこへ連絡する?
メーターボックスから水漏れしている場合は、まず管理会社または管理組合へ連絡しましょう。
水漏れの原因が共用部分にあるのか専有部分にあるのかによって、修理方法や費用負担が変わる可能性があります。
水漏れを発見したら確認すること
- どこから水が漏れているか
- 水漏れの量は少量か大量か
- 水が止まらず流れ続けているか
- 床や壁まで濡れていないか
- 異臭やガス臭がしないか
大量の水が流れ続けている場合は、階下への漏水など被害が拡大する可能性があるため、早急に連絡しましょう。
また、ガス臭がする場合は、水漏れとは別に緊急対応が必要になる可能性があります。自分で設備を操作せず、状況に応じてガス会社などへ連絡してください。
水漏れの原因や責任区分は、配管の位置や管理規約などによって異なります。自己判断で修理費を負担すると決めつけず、まず原因を確認することが重要です。
メーターボックス内のガスメーターや配管は専有部分?
ここは少し複雑です。
「メーターボックスが共用部分だから、中に入っているものもすべて共用部分」とは限りません。
令和7年改正マンション標準管理規約では、メーターボックス本体は共用部分として定められています。また、給水管については「本管から各住戸メーターを含む部分」が共用部分として示されています。
| 対象 | 標準管理規約の考え方 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| メーターボックス | 共用部分 | 管理規約を確認 |
| 給水管 | 本管から各住戸メーターを含む部分は共用部分 | メーター以降の配管を確認 |
| 排水管 | 配管継手・立て管などは共用部分 | 専有部分との境界を確認 |
| ガス設備 | 設備・所有関係によって異なる | ガス会社・管理規約を確認 |
| 給湯器 | メーターボックス本体の共用部分から除外される設備 | 所有・管理区分を確認 |
メーターについても、マンションの設備として設置されているものと、電力会社・ガス会社・水道事業者などが所有するものがあるため、「自分の部屋のメーターだから自分の所有物」とは限りません。
実際のマンションで判断するときは、管理規約・使用細則・竣工図・設備の所有関係などを確認しましょう。
マンションのメーターボックスに関するよくある疑問
メーターボックスは自分の部屋のものですか?
メーターボックスは各住戸の玄関脇などに設置されていることが多いものの、標準管理規約では原則として共用部分です。
メーターボックスに荷物を置いてもいいですか?
基本的には避けましょう。検針や点検の妨げになる可能性があり、管理規約や使用細則で禁止されている場合もあります。
メーターボックスに置き配してもいいですか?
マンションのルールを確認せずに利用するのは避けましょう。宅配ボックスなど、管理規約や使用細則で認められた場所を利用するのが安心です。
メーターボックスが開かない場合は?
無理に開けず、まず管理会社や管理組合に相談しましょう。点検事業者から依頼されている場合は、その事業者への確認も必要です。
メーターボックスから水漏れしたら?
まず管理会社または管理組合へ連絡しましょう。水漏れの原因や配管の位置によって、修理の責任や費用負担が異なる場合があります。
マンション メーターボックス 専有部分のまとめ
マンションのメーターボックスは、住戸のすぐ近くにあるため「専有部分」と思われがちですが、国土交通省のマンション標準管理規約では、原則として共用部分です。
- メーターボックスは原則として共用部分
- 管理規約・使用細則によって実際の扱いを確認する
- 他の住戸のメーターボックスを勝手に開けない
- 傘や荷物などの私物を置かない
- 置き配はマンションのルールを確認する
- 水漏れしたら管理会社・管理組合へ連絡する
- メーターや配管は設備ごとに所有・管理区分が異なる
特に覚えておきたいのは、「メーターボックス本体」と「内部にあるメーター・配管などの設備」は分けて考えることです。
「自分の住戸の前にあるから自由に使える」と考えるのではなく、管理規約や使用細則を確認して、私物の保管場所や置き配場所として利用する場合もルールに従いましょう。
メーターボックスは管理業務主任者試験にも出題されている
マンションのメーターボックスが、専有部分なのか共用部分なのかという問題は、実際に管理業務主任者試験で出題されています。
平成28年度の管理業務主任者試験・問32では、「各住戸のメーターボックス内にある給湯器ボイラー」「パイプスペース」「各住戸の水道メーター」「各住戸の玄関扉の錠」のうち、標準管理規約上の専有部分がいくつあるかが問われました。
この問題で重要なのは、「メーターボックス自体」と「メーターボックス内に設置された設備」を分けて考えることです。
【問題】
次のうち、標準管理規約によれば、専有部分であるものはいくつあるか。
- ア 各住戸のメーターボックス内にある給湯器ボイラー
- イ パイプスペース
- ウ 各住戸の水道メーター
- エ 各住戸の玄関扉の錠
【選択枝】
- 1 一つ
- 2 二つ
- 3 三つ
- 4 四つ
【正解】
正解は、2の「2つ」です。
【解説】
| 選択肢 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| ア 給湯器ボイラー | 専有部分 | メーターボックスは共用部分だが、給湯器ボイラー等の設備は除外 |
| イ パイプスペース | 共用部分 | 標準管理規約の共用部分 |
| ウ 水道メーター | 共用部分 | 本管から各住戸メーターを含む部分が共用部分 |
| エ 玄関扉の錠 | 専有部分 | 錠は専有部分 |
したがって、専有部分=ア+エ → 2つとなります。
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