「マンション2つの老い」NHKスペシャルの具体的対策が役に立つ!
2023年10月8日NHKスペシャルで、「マンションに迫る2つの“老い“」が放送されました。2つの“老い“とは、「建物の老朽化」と「所有者の高齢化」です。
「マンション2つの老い」に対して、どのような対策を講じているのかを具体的に放送していたのは良かったと思います。どのマンションでも役に立つのではないでしょうか。
まずは、マンションの課題をあぶりだして、どうしたら課題を解決できるのかを住民で話し合うことが必要であると思いました。
マンション毎に異なる問題もあれば、共通の課題も存在するでしょう。「誰かが解決してくれる。」と思わずに、積極的に課題に向き合わなければならないと感じました。
- マンション2つの老い具体的対策
- 管理人室にコール
■ 目次 ■
マンション2つの老い具体的対策
東京23区の新築マンション平均価格は1億2962万円という数字にも驚きでしたが、築40年を超える建物の数は、20年後には現在の3.5倍の450万戸という数字も驚きでした。
マンションには、2つの老いがあると言われています。「建物の老朽化」と「所有者の高齢化」の2つです。
本日21時NHKスペシャル
マンションに迫る2つの老い
注目です! pic.twitter.com/ngkX2Au1EV— 須藤桂一 マンション管理組合コンサル (@arukudake_diet) October 8, 2023
番組の中で、「ルミエール西京極」のように、先送りせず早い段階から一歩を踏み出せたマンションは、“2つの老い”の課題にさえも、前向きに楽しみながらみんなで取り組めていました。
「マンションに迫る2つの“老い“」は理解できますが、老いに対する具体的な対策事例の紹介は「なるほど!」の連続でした。
自分の住むマンションばかりに目を向けて、他マンションや地域住民を軽視する傾向にあります。自分のマンションだけで、精一杯ということもあるのでしょうが。
NHKスペシャルの具体的対策をご紹介致します。どのマンションでも導入できる対策に「目から鱗」状態でした。
行政の“おせっかい”
マンション管理は、マンションで全てお任せではなく、行政が適度に介入する“おせっかい”が、京都市役所が行っていました。
管理不全の恐れがあるマンションを見つけ出して、マンションの専門家が飛び込みで訪問する「おせっかい支援」です。
早めに適切なマンション管理に対するアドバイスを行うことで、健全なマンション管理につながり、コスト削減につながることを目的としていました。
「滋賀県野洲市の廃墟マンションの場所は?なぜ解体しない?」で綴ったように、滋賀県野洲市にあるマンション「美和コーポ」の解体費用1億1800万円よりは、はるかに少ない予算で運用可能です。
区分所有法の改正
マンションの建て替えや修繕などの決議をしやすくする区分所有法の改正案を検討しているとのこと。
建て替えの決議に必要な同意の割合を現在の4/5から3/4に引き下げ、また集会出席者だけで決めることができるようにするなどがあります。
建て替えや修繕のハードルを下げる方向ということです。マンションも“終活”を考えなければならない時期に来ています。
管理人室にコール
「なるほど!」と思わされたのが、京都市にある築40年のマンション「ルミエール西京極」の管理組合の事例でした。
「ルミエール西京極」に住む75歳以上でひとり暮らしをする住民全員が、インターホンで毎日管理人室にコールするルールを設けたとのこと。
管理人が、安否確認を毎日把握する役割を担っている。実際、3名ほどのひとり暮らしの方を助けるという効果的な実績もあると報じていました。
どのマンションにも、高齢で心配な方が住んでいると思います。「ルミエール西京極」のような仕組みの導入は簡単に出来るのではないでしょうか。
さらに、築30年目に行った大規模修繕の際に、交流室と会議室をガラス張りに改装し、中庭へ通り抜ける開放的なスペースを設けてカフェを開き、住民主催のイベントを行うなどつながり作りの拠点にしていた。
交流室を利用して行う移動販売は、近所の住民も利用できるようにし、地域との関係づくりも始めた。災害時にはこの建物に避難できるという協定を結び、防災拠点の役割も持つ。
自分たちが住みやすいマンションばかりではなく、近所を巻き込んでのコミュニケーションを図ることが素晴らしいと感じました。
「ルミエール西京極」に住みたいと思う人も多いのではないでしょうか。資産価値の向上にもつながる良い活動なのではないでしょうか。
住み替えサポート
佐倉市のニュータウン「ユーカリが丘」の事例です。マンションと戸建ての住み替えを後押しする取り組みが行われていました。
マンションに空き室が出ると、企業が積極的に買い取り、戸建てが暮らしに合わなくなった高齢者などに紹介して、空いた戸建ても企業が買い取る仕組みを構築していました。
ライフサイクルの変化から必要とする住まいの形が変化するが、同じ佐倉市で住むことが出来るならば、環境も変わらずに済みます。
転校するとなると、せっかくの友達とも別れなければならなかったり、新しい場所で住む不安材料からも解放されるメリットがありますからね。
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「ルミエール西京極」で取り組んでいる「管理人室にコール」と「交流室の移動販売」は素晴らしいと感じました。どのマンションでも採用可能です。
最近は、地域にねざした小さな食料品店の廃業が目立ちます。しかし生きていくためには、食料は必至です。
高齢者の一人暮らし等、移動が困難な人にとっては、地域の食料品店がなくなることは困ることから、「交流室の移動販売」は貴重だと思います。
マンションの付加価値を上げるための活動にもつながります。「ルミエール西京極」は、安心して暮らせる工夫をされているなぁと感じました。
【朝イチ】NHKプラスで分譲マンションの老いが参考に!ダウンロードあり
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