管理規約の改定は履歴を残さないと分からなくなります
マンションの管理規約(原始規約)や使用細則は、マンションの分譲当初からそのままであることは少なく、途中で何らかの改定が行われるのが普通です。管理規約や使用細則を改定する場合には、きちんと改定履歴を残しているでしょうか。改定履歴を残さないと後で分からなくなります。改定履歴としてどんなことを記述しておくとよいのでしょうか。
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管理規約の改定は履歴を残さないと分からなくなります
マンションの管理規約(原始規約)や使用細則は、分譲当初からそのままであることは少なく、途中で何らかの改定が行われるのが普通です。
原始規約や使用細則のままであるということは、分譲から今まで一切の管理規約や使用細則が変わっていないことを指しています。
原始規約や使用細則が、全てを網羅した完璧であったのか、管理組合としての機能がしていないかのどちらかであると言えます。
時代の流れによって、管理規約や使用細則の改定が然るべき時に行われ、管理規約や使用細則の配布が行われるのが普通だからです。
紙媒体の管理規約や使用細則は、改定の都度、印刷して住民に配布するとなると、コストや手間がかかりますので、最近では、Webによる電子媒体を用いるマンションも多くなってきましたね。
2020年までに、小中学校の全生徒にタブレット端末が支給されて、タブレット教科書で学習することになるというニュースもあります。登下校の際に、重いランドセルを背負わなくてもすみ、子どもの負担減にもつながりますからね。
近い将来、マンションでも、紙媒体の管理規約や使用細則がなくなって、管理規約や使用細則も全てが電子化されるのかもしれませんね。
新聞も、紙の新聞と電子新聞の両方が存在するなどを考えると、マンションの管理規約や使用細則も、紙と電子両立するのかもしれません。
履歴には何を残すのか
管理規約や使用細則を改定した場合には、何を履歴として残すとよいのでしょうか。
バージョン
原始規約から何回目の改定であるか分かるようにバージョン(改定番号)をつけます。
改定日
管理規約や使用細則を改定した年月日を残しましょう。いつ改定されたのかが分かる必要があります。
改定内容
重要なのは、改定前と改定後の違いが理解できることです。改定前と改定後と何が異なるのかが分かるように記録しましょう。
改定理由
なぜ、改定することになったのか簡単でよいので記しておくと、振り返って読んだ時に理解が深まります。
総会開催日
管理規約や使用細則の改定は、総会での決議事項です。いつの総会で決議されたのかを残しておくとよいと思います。
管理規約や使用細則に記された総会開催日が分かれば、遡って、総会議案書にたどりつくことが簡単できて、どのような経緯で改定が行われたのかが分かるからです。
おわりに
会社で使うマニュアルなどには、必ず改定履歴が残されています。しかし、マンションの管理規約や使用細則に改定履歴が残されていないことを疑問に思っています。
最新であることが分かればよいものなのでしょうか。遡って、どこをどのようにいつ改定が行われたのかを知る機会はないのでしょうか。
改定日が分かれば、総会資料を探すことも簡単にできます。総会資料には、改定に至った経緯や背景が書かれていることが多いですから、疑問に思ったら読み返すことが可能となります。
Webによる電子媒体の保管は、誤って過去のバージョンを参照することのないように、以前のバージョンは削除する方がよいと考えます。
マンションの売買が発生した場合、改定した管理規約や使用細則を新しい区分所有者が把握することが大切です。分譲当初から住んでいない人のためにも、履歴の管理は必要なのではないでしょうか。
管理規約の改定は履歴を残さないと分からなくなります
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