エレベーター横の部屋は購入を避けるべきなのか?

新築マンションのモデルルームや間取り図を見ていると、「この間取り、かなり気に入った!」という部屋が見つかることがあります。
ところが、図面をよく見ると、すぐ隣にエレベーターがある……。
「エレベーター横って、やっぱりうるさいのでは?」
「毎日エレベーターの音が聞こえて、後悔するのでは?」
そんな不安から、せっかく気に入った部屋を候補から外してしまう人もいるでしょう。
しかし、エレベーター横だから即NGというわけではありません。同じ「エレベーター横」でも、エレベーターの位置、戸境壁の構造、寝室との距離、住戸内への食い込み方によって、住み心地は大きく変わります。
気に入った間取りの部屋が、たまたまエレベーター横だったからと言って、購入を諦めた方がよいのか迷うところです。
この記事では、新築マンションを購入する人の目線から、エレベーター横の部屋で考えられるメリット・デメリットと、購入前に確認しておきたいポイントを詳しく解説します。
~ この記事で分かること ~
- エレベーター横の部屋で気になる騒音
- エレベーター横ならではのメリット
- 注意したい間取りのパターン
- 購入前に確認したいポイント
- エレベーター横でも購入してよいケース
■ 目次 ■
エレベーター横と言っても間取りによって違う
まず知っておきたいのは、「エレベーター横」という言葉だけでは、実際の住戸の状態が分からないということです。
例えば、エレベーターの昇降路が住戸の隣に配置されているだけのケースもあります。
一方で、エレベーター横と言っても、部屋の中にエレベーターが食い込んでいる間取りもあります。
文章で説明すると分かりにくいので、下記の図のような間取りです。

このような間取りを見ると、「えっ、エレベーターがこんなに住戸に近いの?」と思ってしまいますよね。
ただし、ここでも単純に「エレベーターが近い=騒音が大きい」と決めつけるのは早いです。
壁の構造や防音対策によって、実際に室内で感じる音は変わってきます。だからこそ、間取り図だけで判断しないことが重要です。
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エレベーター横の部屋で気になるデメリット
エレベーターの動作音が気になる可能性
エレベーター横で最初に気になるのが、やはり音ではないでしょうか。
エレベーターは人が乗って上下に移動するだけではありません。扉が開閉したり、モーターや機械設備が作動したりします。
特に問題になるのが、寝室とエレベーターの位置関係です。
リビングの隣にエレベーターがある場合と、ベッドを置く予定の主寝室の壁のすぐ向こう側にエレベーターがある場合では、気になる程度が違ってくるでしょう。
夜中に帰宅した住民がエレベーターを利用するたびに、「ウィーン」という作動音や「ピン」という到着音、扉の開閉音などが聞こえてくれば、音に敏感な人はストレスを感じる可能性があります。
とはいえ、最近のマンションでは防音対策が施されていることもあります。
つまり、「エレベーター横=必ずうるさい」とは言い切れません。ここは営業担当者に確認するべきポイントです。
エレベーターホールを人が行き来する
もう一つ忘れてはいけないのが、人の動きです。
エレベーター横の住戸では、住戸の前を他の住民が通ることになります。
特にエレベーターホールに近い住戸の場合、朝の通勤時間帯や夕方の帰宅時間帯には、人の話し声や足音が聞こえる可能性があります。
小さな子どもが走ったり、友人同士で話しながら歩いたりすることもあるでしょう。
もちろん、廊下側の壁には一定の防音性能があります。しかし、窓を開けている季節などは、思った以上に共用廊下の音が入ってくることがあります。
「静かな部屋で暮らしたい」という人にとっては、エレベーターホールに近いことそのものがデメリットになる可能性があります。
エレベーターを待つ人の視線が気になることも
間取りによっては、玄関前がエレベーターホールに近くなるケースがあります。
そうなると、自宅から出た瞬間にエレベーターを待っている人と目が合うこともあるでしょう。
逆に、帰宅して玄関を開けたときに、エレベーターを待っている人から室内を見られるのではないかと気になる人もいるかもしれません。
玄関ドアの位置や共用廊下の幅、エレベーターとの距離によって状況は変わります。
そのため、モデルルームだけではなく、実際の図面で「玄関からエレベーターホールがどう見えるのか」まで確認しておくと安心です。
エレベーター横にはメリットもある
エレベーターまでの距離が短い
ここまでデメリットを挙げましたが、エレベーター横には当然メリットもあります。
最大のメリットは、エレベーターまで近いことです。
例えば、重たい買い物袋を両手に持って帰宅したとき、エレベーターまで長い廊下を歩かなくても済みます。
小さな子どもを連れている場合や、ベビーカーを利用する場合にも便利でしょう。
高層階のマンションであれば、毎日のようにエレベーターを利用することになります。
そう考えると、「エレベーターに近い」というのは毎日の生活で確実に使うメリットでもあります。
ゴミ出しや外出が楽になる場合も
マンションによっては、エレベーターの近くにゴミ置き場への動線が設けられていることがあります。
朝のゴミ出しは、毎日のように発生する生活行動です。
エレベーターから近い住戸なら、外出時の移動もスムーズになります。
特に高齢になったときのことまで考えると、共用部分までの移動距離が短いことは意外と大きなメリットです。
若いうちは「10mくらい遠くても問題ない」と思うかもしれません。
でも、重い荷物を持っている日や体調が悪い日には、この数mの違いが地味に効いてきます。
購入前に確認したいエレベーター横のチェックポイント
①寝室とエレベーターが隣接していないか
まず確認したいのが、エレベーターと寝室の位置関係です。
間取り図を手にして、エレベーターの昇降路と主寝室の壁が接していないか確認しましょう。
もし接しているのであれば、営業担当者に防音対策について質問してください。
「壁は何mmありますか?」
「エレベーターの機械設備はどこにありますか?」
「実際に音が聞こえる可能性はありますか?」
など、具体的に聞いてみることをおすすめします。
②エレベーターの機械室の位置を確認する
エレベーターの音が気になるなら、昇降路だけでなく機械設備の位置も確認したいところです。
エレベーターには、かごを上下させるための設備があります。
建物の構造やエレベーターの方式によって、機械設備の配置は異なります。
そのため、「エレベーター横だから」という理由だけでなく、どの壁の向こう側に何があるのかを見ることが重要です。
営業担当者に図面を見せてもらいながら説明してもらえば、かなり具体的にイメージできます。
③実際の音を確認できるか聞いてみる
新築マンションの場合、完成前に購入することも多いため、実際の住戸で音を確認できないケースがあります。
その場合でも、同じような位置関係の完成済みマンションや、モデルルームなどで確認できないか聞いてみましょう。
可能であれば、エレベーターが動いているときに周囲でどの程度音がするのか確認します。
「静かですよ」と説明されるだけではなく、自分自身の耳で確認できれば安心感が違います。
マンション購入は何千万円という買い物です。
数十分の確認を面倒くさがって、入居後に何年も音を我慢するのは避けたいところです。
④エレベーターホールの人通りを確認する
エレベーター横の住戸では、人の動線も重要です。
エレベーターから降りた人が、そのまま住戸の前を通る配置なのか、それとも廊下が別方向へ分かれているのかを確認しましょう。
エレベーターの前に長い共用廊下があれば、それだけ多くの住民が目の前を通る可能性があります。
一方、エレベーターを降りた先が短い廊下で、住戸の前を通る人が少ない設計なら、気になる度合いは低くなるでしょう。
これは図面を見るだけでも、ある程度判断できます。
エレベーター横の部屋は購入を避けるべきなのか?
結論として、エレベーター横という理由だけで購入を避ける必要はないと考えます。
むしろ重要なのは、「エレベーター横」という言葉ではなく、自分が気に入った住戸の壁の向こう側に何があるのかです。
エレベーターが隣接していても、寝室から離れていて、防音対策もしっかりしているのであれば、許容できる人は多いでしょう。
反対に、音に敏感な人で、主寝室のすぐ隣がエレベーターという間取りなら、慎重に考えた方がよいでしょう。
さらに、エレベーターホールに面した玄関や窓の位置、住民の動線なども確認する必要があります。
「せっかく気に入った間取りなのにエレベーター横だった……」と落ち込む必要はありません。
まずは図面を細かく確認して、音・人通り・プライバシーの3点から判断してみてください。
エレベーター横にはデメリットがあります。(まあ、何でも完璧なマンションなんてありません。)
しかし、エレベーターまで近いというメリットもあります。
結局のところ、「エレベーター横だから買わない」ではなく、「自分にとって許容できる条件なのか」を確認することが大切なのではないでしょうか。
気に入った間取りを、たった一つの条件だけで候補から外してしまうのは、少しもったいないです。
反対に、「人気の間取りだから」「価格が安いから」という理由だけで確認を省略するのもおすすめできません。
モデルルームでは、間取り図を広げてエレベーターの位置を確認し、営業担当者に防音性能や構造について質問してみましょう。
そして、可能であれば昼間だけではなく、夕方や夜間の周辺環境も確認してください。
マンションは一度購入すると、簡単には買い直せません。
「エレベーター横だからダメ」ではなく、「このエレベーター横なら大丈夫」と納得できるところまで確認してから購入を決める。
これが、エレベーター横の部屋で後悔しないための一番大切なポイントだと思います。
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