標準管理規約第24条の2とは?保険金等の請求・受領を理事長が代理する新設規定を解説

マンション標準管理規約第24条の2(保険金等の請求及び受領等)は、区分所有者だけでなく、旧区分所有者も対象としている重要な条文です。
令和7年(2025年)のマンション標準管理規約改正では、管理組合が保険金や損害賠償金などを請求・受領する際の取り扱いが明確化されました。
大事なことなので、もう一度。標準管理規約第24条の2では、理事長が区分所有者及び旧区分所有者を代理して、保険金等の請求及び受領を行うことがポイントです。
しかし、「旧区分所有者とは誰なのか」「なぜ理事長が代理するのか」「保険金等には何が含まれるのか」と疑問に思う受験生も少なくありません。
マンション管理士試験や管理業務主任者試験では、標準管理規約の条文を正確に理解しておくことが重要です。
この記事では、標準管理規約第24条の2の内容や改正のポイント、試験対策として押さえておきたい注意点を分かりやすく解説します。
~ この記事で分かること ~
- 標準管理規約第24条の2の条文内容
- 保険金等の請求及び受領の意味
- 旧区分所有者が対象となる理由
- 理事長が代理する仕組み
- マンション管理士試験の関連論点
■ 目次 ■
標準管理規約第24条の2の条文内容
まずは、標準管理規約第24条の2の条文を確認しましょう。
(保険金等の請求及び受領等)
第24条の2 理事長は、前条の契約に基づく保険金並びに敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金(以下「保険金等」という。)の請求及び受領について、区分所有者及び区分所有者であった者(以下「旧区分所有者」という。)を代理する。
条文を読むと、少し長く感じますが、ポイントを整理すれば難しくありません。
特に重要なのは、次の3点です。
- 理事長が代理する
- 保険金等の請求及び受領が対象である
- 区分所有者だけでなく旧区分所有者も対象である
この3つを押さえておけば、条文の基本的な理解につながります。
保険金等とは何を指すのか
標準管理規約第24条の2でいう「保険金等」には、次の3つが含まれます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 保険金 | 前条の契約に基づく保険金 |
| 損害賠償金 | 敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金 |
| 不当利得による返還金 | 敷地及び共用部分等について生じた不当利得による返還金 |
マンションでは、共用部分の漏水事故や設備の破損など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
例えば、共用部分の配管から漏水が発生し、保険金の請求が必要になった場合を考えてみましょう。
管理組合が保険金の請求手続きを行う際に、理事長が区分所有者を代理する仕組みが設けられています。
保険金だけでなく、損害賠償金や不当利得による返還金も対象になることを忘れないようにしましょう。
標準管理規約第24条の2で旧区分所有者も対象となる理由
今回の条文で注目したいのが、「旧区分所有者」という用語です。
旧区分所有者とは、条文上、区分所有者であった者を指します。
つまり、現在マンションの住戸を所有している人だけでなく、過去にその住戸を所有していた人も対象となるのです。
なぜ、すでにマンションを売却した人まで対象になるのでしょうか。
マンションの共用部分等に関する事故や損害は、現在の区分所有者だけに関係するとは限りません。
過去に区分所有者であった人が関係する保険金等の請求や受領が必要となるケースも考えられます。
そのため、理事長が代理する対象を現在の区分所有者だけに限定せず、旧区分所有者も含めることが重要になります。
試験対策では、「区分所有者及び区分所有者であった者」という条文の表現を正確に覚えておきましょう。
区分所有者だけが対象という記述に注意
マンション管理士試験では、条文の一部を変更した誤りの選択肢が出題されることがあります。
例えば、次のような記述です。
「理事長は、保険金等の請求及び受領について、区分所有者を代理する。」
一見すると正しいように見えます。
しかし、標準管理規約第24条の2では、旧区分所有者も対象となっています。
したがって、旧区分所有者を除外した記述は、条文の内容と一致しません。
このような問題は、細かい文言を正確に覚えているかどうかが得点を左右します。
理事長が保険金等の請求及び受領を代理するとは?
標準管理規約第24条の2では、理事長が保険金等の請求及び受領について代理することが定められています。
マンション管理組合では、理事長が管理組合を代表する立場にあります。
しかし、保険金等の請求や受領に関しては、区分所有者及び旧区分所有者を代理するという点が重要です。
例えば、マンションの共用部分に損害が発生した場合、管理組合として保険金等の請求手続きを行うことが考えられます。
その際、区分所有者一人ひとりが個別に請求手続きを行うのではなく、理事長が代理する仕組みになっています。
理事長が代理する対象と、保険金等の種類をセットで理解することが試験対策のポイントです。
マンション管理業務主任者試験の過去問で確認する損害保険契約の締結
今回新設された標準管理規約第24条の2については、改正後の規定を直接問う過去問はまだありません。
そこで、関連する論点として、マンション管理業務主任者試験で過去に出題された「共用部分に係る損害保険契約の締結」について確認してみましょう。
平成26年度 管理業務主任者試験 問42
マンションの共用部分に係る損害保険に関する次の記述のうち、区分所有法及びマンション標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1.共用部分について、損害保険契約を締結することは、共用部分の管理に関する事項とみなされる。
- 2.管理規約において、共用部分について管理組合が損害保険契約を締結することが定められていても、契約締結にあたっては、別途、集会決議が必要である。
- 3.理事長(区分所有法で定める管理者)は、共用部分に係る損害保険契約に基づく保険金の請求及び受領について、区分所有者を代理する。
- 4.共用部分に係る損害保険料は、規約に別段の定めがない限り、専有部分の床面積の割合に応じて負担する。
正解:2
選択肢2が不適切である理由
共用部分について損害保険契約を締結することは、共用部分の管理に関する事項に該当します。
管理規約において管理組合が損害保険契約を締結することが定められている場合、契約締結のたびに別途集会決議が必要であるとする選択肢2は不適切です。
この問題では、損害保険契約の締結と管理規約、集会決議の関係を理解しているかが問われています。
今回の標準管理規約第24条の2との関係
平成26年度の過去問で問われたのは、共用部分に係る損害保険契約を締結することや、理事長が保険金の請求・受領を代理することについてです。
一方、今回新設された標準管理規約第24条の2では、理事長が代理する対象に、区分所有者だけでなく、旧区分所有者も含まれることが明確化されています。
つまり、過去問で問われた「損害保険契約の締結」と、今回の改正で新設された「保険金等の請求及び受領の代理」は、関連するものの、異なる論点です。
マンション管理士試験や管理業務主任者試験の学習では、過去問で既出の論点を確認したうえで、今回の改正によって新たに追加された内容を整理しておくことが重要です。
マンション管理士試験の標準管理規約対策
マンション管理士試験では、標準管理規約の条文を正確に理解することが合格への重要なポイントです。
特に改正された条文については、改正前との違いや改正の背景を確認しておきましょう。
標準管理規約第24条の2では、保険金等の請求及び受領に関する代理の対象者が重要です。
区分所有者だけでなく、旧区分所有者も対象になるという点は、問題文の表現を変えて出題される可能性があります。
また、標準管理規約の改正内容は、管理業務主任者試験の学習でも確認しておきたい論点です。
過去問を繰り返し解き、条文の文言を正確に覚えることで、得点力を高めていきましょう。
よくある質問
標準管理規約第24条の2で理事長が代理するのは誰ですか?
理事長は、区分所有者及び区分所有者であった者(旧区分所有者)を代理します。
現在の区分所有者だけが対象ではない点に注意しましょう。
標準管理規約第24条の2の保険金等には何が含まれますか?
前条の契約に基づく保険金、敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金、不当利得による返還金が含まれます。
保険金だけでなく、損害賠償金や不当利得による返還金も対象となることを覚えておきましょう。
旧区分所有者とは何ですか?
旧区分所有者とは、区分所有者であった者を指します。
すでにマンションを売却して区分所有者ではなくなった人も、条文上の対象となる点が重要です。
マンション管理士試験では標準管理規約の改正内容が出題されますか?
標準管理規約はマンション管理士試験の重要分野です。
改正された条文については、改正内容だけでなく、改正前との違いや条文の趣旨も理解しておくことが大切です。
標準管理規約第24条の2のまとめ
標準管理規約第24条の2は、保険金等の請求及び受領について、理事長が区分所有者及び旧区分所有者を代理することを定めた条文です。
今回の記事で押さえておきたいポイントは、次のとおりです。
- 理事長が保険金等の請求及び受領を代理する
- 代理の対象は区分所有者及び旧区分所有者である
- 保険金等には保険金、損害賠償金、不当利得による返還金が含まれる
- 旧区分所有者も対象となることが重要なポイントである
マンション管理士試験や管理業務主任者試験では、条文の一部を変更した正誤問題が出題されることがあります。
「区分所有者のみ」といった表現には注意が必要です。
条文の内容を正確に理解し、関連する過去問も繰り返し解くことで、確実に得点できる知識を身につけましょう。
特に法改正に関する問題は、過去問だけでなく最新の教材で確認することをおすすめします。
マンション管理士試験は、細かい条文の違いが合否を左右する試験です。
条文を丸暗記するだけでなく、その趣旨や対象者まで理解することが合格への近道といえるでしょう。
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