ピロティ構造は地震に弱いは本当で控えるべきなのか
1階部分が駐車場や通路になっているピロティ構造のマンションがありますが、地震に弱い構造と言われています。それは本当なのでしょうか。立地も広さも申し分のないマンションを検討しているが、ピロティ構造を採用していた場合でも、買うのは控えた方がよいのか。もし、自分の住んでいるマンションがピロティ構造だった場合は、どうしたらよいのでしょうか。
■ 目次 ■
ピロティ構造のマンションとは
ピロティ構造のマンションとは、1階部分が駐車場や通路になっている構造をしているマンションのことです。耐力壁がなく、独立した柱のみで支えられている空間のマンションです。
ピロティ構造のマンションは、都心のマンションに多く、敷地面積が狭く土地を有効活用するために、駐車場のスペースが十分に確保できない場合などに採用されているマンションです。
駐車場や通路だけではなく、大型店舗がマンションの1階部分に入っている場合でも、ピロティ構造ほどではありませんが、壁量が少なく建設されている場合があります。
ピロティ構造は地震に弱いのか
「ピロティ構造は地震に弱いのか?」これは、過去の地震の被害を思い出せば分かります。
1995年(平成7年)1月17日に発生した「阪神・淡路大震災」のニュースで、ピロティ部分が、地震の影響でつぶれてしまったマンションがテレビで流れたのを覚えています。
2016年(平成28年)4月14日に発生した「熊本地震」でも、ピロティ部分が崩壊したマンションが存在しました。
少し大きい震度の地震では、必ずと言ってもよいくらいに、ピロティ構造のマンションが影響を受けているのです。
ピロティ構造は、耐力壁がない構造であるがゆえに、地震に弱いのは一目瞭然です。ピロティ構造であっても構造計算がきちっとなされ、ある程度の強度はクリアされているとは思いますが、耐力壁がある一般的なマンションに比べて劣っていることは分かると思います。
ピロティ構造はおすすめしない理由
はっきりいって、1階部分がピロティとなっている構造のマンションは、買うべきではないと思っています。その理由を以下に綴ります。
理由1:地震に弱い
その理由は、やはり地震に弱いからです。いつ・どこで・どんな大きさの地震が来るのか分かりません。この先、地震がゼロではないことだけは確実に言えるからです。
「新築であれば、ピロティ構造のマンションでも大丈夫でしょう。」と思われるかもしれませんが、いつまでも新築状態のままではありません。数年もすれば、中古マンションとなってしまいます。
地震発生の可能性がゼロではない限り、わざわざピロティ構造のマンションを買う理由はありません。
理由2:中古で叩かれる
ピロティ構造を持つマンションを中古マンションとして売る場合は、ピロティ構造の弱点を知っている方の場合に、買い叩かれる可能性があります。
さらに、「阪神・淡路大震災」や「熊本地震」のニュースを見られて不安になって、ピロティ構造のマンションは購入を避けることも考えられます。
中古マンションとして売却は考えていないかもしれませんが、ピロティ構造のマンションを購入することはおすすめしません。
理由3:ピロティ上の部屋は住みにくい
子供がまだ小さいから、子供が騒いでも階下の人に迷惑や文句を言われないという理由で、ピロティ上の部屋をあえて選択する方がいます。
ピロティ上の部屋というのは、部屋の下が駐車場や通路になっているので、車が駐車する音、車を開け閉めする音、子供が騒ぐ声、ママ友の井戸端会議の声などが伝わります。
ピロティ上の上ということは、2階の角部屋になることが多いため、泥棒によく狙われると聞いたこともありますので、防犯面で心配です。
さらに、洗濯物がまる見えとなります。意識はしていなくても人がピロティを通る度に、何気に洗濯物が目に入ってしまいます。
気にしないという方であればよいのですが、私の場合は、人の視線が気になって気軽にベランダに出られないと思います。(実は、小心者なんです。)
マンションによっては、ピロティからダイレクトに届く冷気や湿気が大変という話も聞きます。
ピロティ構造のマンションだった場合
もし、ご自身の住んでいるマンションが、ピロティ構造をしていたとしても、売り急ぐことのないようにしてください。マンションに欠陥があって住めないというわけではありませんから。
過去に、耐震診断を受けたのかどうかを確認しましょう。もし、耐震診断を受けたのであれば、その結果を確認することが第1歩です。
耐震診断を受けていないようであれば、まずは耐震診断を受けるように促しましょう。健康診断を受けて、悪い場合は早めに治療を受けるのと同じです。
マンションの場合でも、早めに耐震診断を受けて、悪い箇所や劣化部分を修繕することで、安心して住むことに繋がります。
おわりに
ピロティ構造は地震に弱いは本当です。できればマンション購入を控えるべきです。高い買物となるマンションです。少しでも迷う部分があるならば、購入を考えるべきです。ただの住まいではなく、安心を買うことになるからです。
マンションの下見の際に、耐震診断を受けているのかと耐震診断を受けた結果を確認することをおすすめします。
ピロティ構造は地震に弱いは本当で控えるべきなのか
耐震診断結果を確認すべき。
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