サービスルームと洋室の違いは 購入は避けるべきか
分譲マンションを購入しようと検討する場合は、部屋の間取り図を良く見て確認してください。「洋室」と記されている部屋のほかに、「サービスルーム(S)」と記されている場合があります。「サービスルーム」と記されているマンションのお部屋の購入は、避けるべきなのでしょうか。場合によってはお得な場合も存在するのが「サービスルーム」です。
■ 目次 ■
「サービスルーム」の定義とは
よく勘違いされるのが、間取り図に記されている「サービスルーム」というお部屋。よく理解していないとトラブルになったり、購入後に後悔することにもなりかねません。
「この人参、サービスでおまけしておきますよ。」というのと同じで、「この部屋、サービスで付けますよ。」ではありません。
「サービスルーム」とは、「ちょっと少し狭い部屋ですが、洋室となんら変わりませんよ。」とマンションの販売員が説明することもありますが、「洋室」と「サービスルーム」とは、根本的に違います。
部屋の間取り図を見ると、「洋室」と「サービスルーム」の違いは、広さくらいしか分かりませんが、建築基準法で「窓から一定の採光を得ることができなければ、サービスルームという表記となる。」という決まりがあるのです。
「サービスルーム」だからと言って、部屋として使用できないかと言えばそういうわけではありませんが、陽当たりが悪い部屋なので、物置や納戸として使うことが推奨されています。
つまり、「採光に必要な窓などの開口部が、床面積の1/7以上」「換気に必要な開口部が、床面積の1/20以上」に当てはまらない部屋のことを「サービスルーム」と言っています。
マンションのデベロッパー側も、普通の部屋として販売したいのですが、苦肉の策で「サービスルーム」が出来てしまうのだと思います。
「サービスルーム」の購入は避けるべきか
価格的なメリットが
「サービスルーム」は、「洋室」ではないので、購入は避けるべきなのでしょうか。
実は、「サービスルーム」の最大のメリットは価格にあります。同じ間取のマンションでも、上階層は「3LDK」と表記している間取り図の部屋が、下階層は「2LDK+S」と表記している階があります。
この「S」という表現が「サービスルーム」を指していて、3LDKの部屋と間取りは全く同じであっても、2LDK+Sの部屋の販売価格が安いことがあります。
上層階では光を得られる窓が、下層階では隣接建物の影になって、光を十分に得ることができないなどの理由から「サービスルーム」と表記しています。
「サービスルーム」としていることから、大きな梁が飛び出ていることもありますので、実際の部屋をよく見た方がよいでしょうね。間取り図上でも、梁を表記しているのですが、よくみないと分からないこともあります。
建築や電気関係に携わっているのであれば、設計図にも馴染みが深いですが、一般の人は、頻繁に設計図を見る機会は少ないですから設計図だけで、イメージを掴むのは難しいでしょうねぇ。
「サービスルーム」となっている分、分譲価格に反映されることが多く、使い方によってはお得なお部屋であるとも言えます。
設備的なデメリットが
「サービスルーム」は、日常生活をおくるための部屋として設計されていないため、はじめからテレビや電話回線の配線がない場合があります。エアコンを設置するための専用のコンセントやダクトを通す穴がなかったりもします。
これらは、ホームページの間取り図だけでは分からなかったり判断が困難である場合が多いため、実際のモデルルームの販売員に尋ねるか実際の物件が建設済みであるならば、部屋を見学して確認することをおすすめします。
サービスルームの使い方
サービスルームの使い方ですが、子供の勉強部屋に使うという方がおられます。勉強という目的に絞って使うことで、勉強の集中力がアップしたという話を聞いたことがあります。
書斎や収納として使うのが一般的ですが、中には、ご主人の趣味の部屋として用いるという方もおられます。ちなみにそのご主人の趣味は、鉄道模型です。「サービスルーム」の中だけで、「鉄道模型」を楽しむという制限が設けられているそうです。
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おわりに
「サービスルーム」は価格的にサービスしているからという意味なのではありません。採光を十分に得ることができないという部屋です。しかし、趣味の部屋(シアタールーム)や納戸など使い方によっては、採光がない方が逆に都合がよかったりもしますが。
サービスルームと洋室の違いは
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