蛍光灯の製造中止はなぜ?マンション管理組合が確認したい理由とLED化

「蛍光灯が製造中止になるって聞いたけれど、なぜなの?」「マンションの共用部分も早めにLEDへ交換したほうがいいの?」と気になっていませんか?
蛍光灯は長年、マンションの廊下や階段、エントランスなど、さまざまな場所で使われてきました。
私自身もマンションの管理組合に関わってきましたが、共用部分の照明については「壊れてから交換すればいい」と考えてしまいがちです。(私も最初はそう考えていました。)
ところが、蛍光灯を取り巻く状況は変わっています。
蛍光灯の製造・輸出入は、種類によって段階的に廃止されることが決まっています。
そこで今回は、蛍光灯の製造中止がなぜ行われるのか、そしてマンションの管理組合がどこを確認しておけばよいのかを分かりやすく解説します。
~ この記事で分かること ~
- 蛍光灯が製造中止になる理由
- 水銀と蛍光灯の関係
- 蛍光灯はいつまで使えるのか
- マンションのLED化で確認したい場所
- エレベーター内部の蛍光灯に注意
■ 目次 ■
蛍光灯の製造中止はなぜ?水銀が関係している

蛍光灯の製造中止について考えるとき、ポイントになるのが「水銀」です。
蛍光灯は、内部に水銀を含む放電管を使用することで光を発生させています。
蛍光灯そのものは長年使われてきた実績のある照明ですが、水銀による環境への影響をできるだけ減らしていこうという国際的な流れがあります。
その背景にあるのが、「水銀に関する水俣条約」です。
水銀による環境汚染や健康への影響を防ぐため、国際的に水銀を使用した製品の規制が進められています。
その流れの中で、一般照明用の蛍光ランプについても製造や輸出入を段階的に廃止することが決まりました。
つまり、「蛍光灯が突然ダメになった」という話ではありません。
水銀を使用する照明から、より環境負荷の小さい照明へ移行していく流れの中で、蛍光灯の製造中止が進んでいるのです。
蛍光灯はいつまで製造される?種類によって時期が違う
ここで注意したいのが、「蛍光灯は○年から全部使えなくなる」という話ではないことです。
蛍光ランプには、直管形、環形、コンパクト形など複数の種類があります。
そして、種類によって製造・輸出入の廃止時期が異なります。
| 蛍光ランプの種類 | 廃止時期の目安 |
|---|---|
| コンパクト形蛍光ランプ | 2026年~2027年にかけて段階的に廃止 |
| 直管形蛍光ランプ | 2026年~2028年にかけて段階的に廃止 |
| 環形蛍光ランプ | 2026年~2028年にかけて段階的に廃止 |
ただし、ここで誤解してはいけないことがあります。
蛍光灯の製造・輸出入が廃止されても、現在使っている蛍光灯を直ちに使用できなくなるわけではありません。
すでに製造された製品の使用や、在庫品の販売・購入まで一律に禁止されるという意味ではありません。
そのため、「来年からマンションの蛍光灯が全部使えなくなる!」と慌てる必要はありません。
とはいえ、将来的に入手しにくくなることは考えられます。
管理組合としては、故障してから慌てて交換するのではなく、計画的にLED化を検討しておくほうが対応しやすいでしょう。
LED(発光ダイオード)は、電気を流すと発光する半導体素子です。従来の白熱電球に比べて消費電力が少なく寿命が長いのが特徴です。発熱が小さく小型化も容易なため、照明器具や家電、スマホの画面など幅広く活用されています。LED:Light Emitting Diode
マンションの共用部分はLEDへ交換したほうがいい?
マンションの共用部分には、想像以上に多くの照明があります。
- エントランス
- 廊下
- 階段
- 駐車場
- 駐輪場
- ゴミ置場
- 管理員室
- 集会室
- エレベーターホール
- エレベーター内部
私の住んでいるマンションでも、共用部分の蛍光灯をLEDへ変更しています。
このときは、通常総会を経て可決したため、共用部分の照明を一斉に取り換えました。
「これで蛍光灯は全部LEDになった」と思っていました。
ところが……。
実は残っていた!エレベーター内部の蛍光灯
LEDへの一斉交換が終わったと思っていたのですが、実は蛍光灯が使われている場所が残っていました。
それが、エレベーター内部の照明です。
これは自分たちで「まだ蛍光灯が残っている」と気付いたわけではありません。
エレベーター会社から、「照明器具を無償で取り替えます」と言われたことで発覚しました。
「えっ、エレベーターの中も蛍光灯だったの?」という感じです。(共用部分を一斉にLED化したので、当然すべて終わったと思っていました。)
マンションの照明をLED化するとき、廊下や階段、エントランスばかりに目が向いてしまうことがあります。
しかし、設備ごとに照明器具の管理者や交換方法が異なる場合があります。
「マンション全体をLED化したつもり」でも、設備内部に蛍光灯が残っている可能性があるのです。
特にエレベーターは専門業者が点検・保守している設備ですから、管理組合だけで判断せず、保守会社などへ確認してみるとよいでしょう。
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管理組合はマンションのどこに蛍光灯が残っているか確認
蛍光灯の製造中止をきっかけに、管理組合で一度、マンション内の照明を確認してみるのもよいでしょう。
確認するときは、単純に「蛍光灯があるか」だけではなく、誰が管理している照明なのかも確認することがポイントです。
- エントランスの照明
- 共用廊下の照明
- 階段の照明
- 駐車場の照明
- 駐輪場の照明
- ゴミ置場の照明
- 集会室の照明
- エレベーターホールの照明
- エレベーター内部の照明
さらに、照明器具だけでなく、点灯方式や安定器など、交換時に確認が必要になる部分もあります。
「蛍光管だけLEDに交換すればいい」と考えるのではなく、現在設置されている器具がどのようなタイプなのかを確認してから、専門業者に相談すると安心です。
LED化は一斉交換だけが方法ではない
マンションの規模によっては、照明器具が数十台、場合によっては100台以上あることもあります。
すべてを一度に交換すると、それなりの費用になります。
そのため、管理組合では「故障した場所から順番に交換する」「大規模修繕工事などのタイミングで交換する」「共用部分をまとめて交換する」など、マンションの状況に合わせて検討することになります。
ただし、LED化の費用だけで判断するのではなく、今後の蛍光ランプの入手性や電気料金、器具の寿命、交換作業の手間なども含めて考えることが大切です。
(一番安い方法を選んだつもりが、数年後にまた交換工事……となると、結果的に面倒です。)
蛍光灯の製造中止をきっかけにマンションの照明を確認しよう
蛍光灯の製造中止が進められている背景には、水銀による環境への影響を減らす国際的な取り組みがあります。
そのため、今すぐ現在使用している蛍光灯をすべて撤去しなければならないという話ではありません。
一方で、今後は蛍光ランプを新たに入手しにくくなることが考えられるため、マンションの共用部分についても計画的にLED化を検討しておくと安心です。
私のマンションでは、通常総会を経て共用部分の蛍光灯をLEDへ変更しました。
ところが、最後まで残っていたのがエレベーター内部の蛍光灯でした。
皆様がお住まいのマンションでは、すでにLEDへの取り換え工事は済んでいますか?
「うちは全部LEDになった」と思っている場合でも、エレベーター内部など、見落としている場所があるかもしれません。
管理組合の役員になった方は、管理会社や設備会社、エレベーター会社などに確認してみてください。
蛍光灯が使われている場所を一度洗い出しておくことが、将来の交換工事を慌てずに進める第一歩になると思います。
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