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国土交通省のマンション管理計画認定制度は甘すぎでは?もう少し厳しくても?

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国土交通省が検討している「管理計画認定制度」をご存じでしょうか。マンションに住む人が増え、老朽マンションの増加が懸念される中で、適切なマンション管理が課題となっています。

国土交通省の「管理計画認定制度」の趣旨は理解できるのですが、どう考えても認定基準が甘すぎるのではないかと思っています。

2021年3月17日(水)に開催された「第5回マンション管理の新制度の施行に関する検討会」の資料に認定基準(案)が示されていますが、ほとんどのマンションは軽くクリアしてしまう基準なのではないかと思います。その認定基準(案)は何なのでしょうか。

  • マンション管理計画認定制度は甘すぎでは?

マンション管理計画認定制度は甘すぎでは?

2021年3月17日(水)に開催された「第5回マンション管理の新制度の施行に関する検討会」の資料に認定基準(案)が示されています。

国土交通省(国交省)が検討している「管理計画認定制度」には、管理不全のマンションをなくしたいという思いがあります。

管理不全に陥らないためには、ある程度の認定基準が要求されるのは理解出来ます。しかしあまりにもハードルが低いのも考えものだと思います。

お墨付きマンションとしての認定としては、あまりにも最低限なのではないだろうか。どんな認定基準が(案)として考えられているのでしょうか。

修繕その他の管理の方法

修繕その他の管理の方法として、以下の項目があげられています。
・長期修繕計画が集会にて決議されていること
・長期修繕計画の作成日または見直し日が7年以内であること
・長期修繕計画の計画期間が30年以上、かつ残存期間内に2回以上の大規模修繕工事を含むものである
・適切な推定修繕工事項目、当該工事の予定時期及び予定費用が長期修繕計画に明記されていること

長期修繕計画の立案のみならず見直しや期間の定めがあります。しかし、長期修繕計画のないマンションはほとんど考えられず定期的な見直しも行っているのが普通です。

修繕その他の管理に係る資金計画

修繕その他の管理に係る資金計画として、以下の項目があげられています。

・計画期間30年以上、かつ残存期間内に2回以上の大規模修繕工事を含む長期修繕計画に基づき修繕積立金の額が設定されていること
・長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額(㎡あたりの月額単価)が著しく低額でないこと
・長期修繕計画上、将来の一時的な修繕積立金の徴収予定がないこと
・(均等積立方式でない場合)集会において決議された長期修繕計画が、将来の修繕積立金の変更(増減)の予定時期及び変更後の金額(住戸毎の修繕積立金額)を記載した様式を含むこと
・計画期間内に借入金を予定している場合、長期修繕計画が借入金の返済が完了するまでの計画期間となっていること
・管理費と修繕積立金が区分経理されていること
・直前の事業年度の終了の日時点において、修繕積立金の3ヶ月以上の滞納額が全体の1割以内

長期修繕計画に従って、資金計画が立てられ、滞納が少ないことです。いざ修繕を行う場合、資金がないために行うことが出来ないことを予防することです。

管理組合の運営状況

管理組合の運営状況として、以下の項目があげられています。

・管理者等が選任されていること
・監事が選任されていること
・集会が年1回以上開催されていること
・組合員及び居住者の名簿を備えており、各名簿について年1回以上、内容の確認が行われていること
・管理規約で「専有部分への立入り」、「修繕等の履歴情報の管理等」、「管理情報の書面提供」について、標準管理規約に照らして適切な内容が規定されていること。

どの項目も当たり前なのでは?と思うことばかりです。管理者や監事が選任されていないマンション、集会を年1回以上の開催は当然行われてしかるべきと思います。

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国土交通省のマンション管理計画認定制度を導入することで、管理不全のマンションがなくなるのであれば良いと思います。

もう少し厳しい「管理計画認定制度」でも良いと思います。管理レベルに応じて金メダルマンション・銀メダルマンション・銅メダルマンションと評価を分けても良いのかもしれません。

各々のマンションが、「管理計画認定制度」の評価基準かどうか判定するにはどういう方法になるのか疑問です。

調査員がマンションの管理組合を訪れて認定するのか、書類の提出を行うことで認定するのか分かりません。

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独身でマンションを購入し、売却を経験した管理人です。失敗や後悔をすることがないように経験から得られた知識を発信することでマンション購入のお役立ちとなるように願っています。「マンションは管理を買え!」と言われるように、購入して後悔のないように願うばかりです。理事長や副理事長の経験もあり、管理委託費の削減も行いました。

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