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マンションの理事会 傍聴は認められるのか?

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マンションで開催されている理事会に、理事ではないのに理事会の様子を傍聴することは認められるのでしょうか。傍聴が可能である場合には、どのような手続きを行うべきなのでしょうか。事前に準備することはあるのでしょうか。明確なルールがない場合は、トラブルの元となります。傍聴を求める声に対応するために一定のルールを作って周知するのが望ましいのではないでしょうか。

マンションの理事会は傍聴可能?

分譲マンションで、定期的に開催されている理事会へは、理事以外のマンション住民が「傍聴」という形で出席することは可能なのでしょうか。

お住まいのマンションの管理規約に「理事会の傍聴は禁止。」という明確なルールがない限りは、基本的に、理事以外の傍聴も可能であると考えます。

ただし、いきなり理事会当日に出席するのは、マナー違反となります。あらかじめ理事長の許可を得てから出席すべきです。

理事会は、広く住民に開かれるべきであると考えています。理事にならなければ、何を話しているのかが分からないのはよくありません。密室で物事が決められてしまうのでは納得できないでしょうね。

そのために、理事会では議事録を住民に開示して理解をするように促しているのですが、理事会の議事録を読んだだけでは、不明な点もあります。

結論に至った経緯まで詳細に分かることが議事録に記載することが望ましいのですが、現実、議事録を読んだだけでは分からないことが度々あるのは事実です。

理事会を傍聴したいという方は、大事にすべきです。管理組合の活動に関心が少なからずともあるということが言えるからです。

「なぜ、理事会を傍聴したいと思われたのでしょうか。」が気になります。輪番制で理事が回ってくるので将来の勉強のためなのでしょうか。理事会議事録を読んで方向性を知りたいと思ったからなのでしょうか。改善のための説明が必要だからなのでしょうか。

理事会に傍聴者がいる場合、理事長は、冒頭部分で、なぜ理事以外の出席者があるのかを説明する必要があります。

傍聴で気を付けるべきことは

理事会の傍聴は、事前に理事長の許可を得るようにルール化を行います。傍聴の理由が正当であれば、理事会の傍聴を許可します。

個人情報の取扱いに注意

理事以外の人が理事会で傍聴することに注意をしなければならないことは、個人情報の取扱いです。

滞納状況が話題となり、「〇〇号室の××さんが△ヵ月管理費と修繕積立金を滞納しているため、訴訟を行う準備を行っています。」と管理会社からの報告があったりします。

滞納状況などの個人情報を公に公開することがないように配慮することが必要です。滞納状況の説明などは、議題の一番最後にして、この時だけは傍聴者に理事会の席を外してもらうとよいでしょうね。

また、個人情報を含む理事会で知り得た情報は、家族であっても誰にも言わないことを理事会の冒頭部分で傍聴者に伝えておくべきです。まだ、未決定事項に関しても同様です。検討段階の内容が独り歩きすることを避けるためです。

これは、傍聴者だけではなく、理事も守らなければならない事柄です。個人情報の入った資料を管理会社にも作らせないように配慮することが必要です。

理事長だけは、個人情報の入った滞納状況が報告されますが、理事会での資料は黒塗りで個人情報を隠すといった配慮も必要となります。

決議には加われません

傍聴者は、理事ではありませんので、当たり前ですが、理事会の中での決議には加わることはできません。理事長が知っていないと、決議を求める場合に手を挙げてしまい、そのままカウントの対象としてしまうことも考えられます。

傍聴者にも決議に加われないという知識がないと、勘違いをしてしまうこともあり得ますので、傍聴時の注意を理事会の開催前に傍聴者に伝えることが必要です。

理事長に傍聴の要望があって、許可をするときに、傍聴の条件に同意した場合のみ傍聴を許すようにしましょう。

批判的な意見はご法度

そもそも「傍聴」とは話や演説などを、そばで聞くことですからも傍聴者の発言は含まれていません。しかし、せっかく理事会に出席しているのですから、傍聴者からの意見は、多少聞いてもよいかと思います。

ただし、あまりにも長時間の意見や理事会を侵害するような否定的な意見は聞くべきではありません。不平不満を聞く場でもありせません。

理事長の許可を得てから発言する、発言の時間制限を設けるなどの決まりが必要です。

理事会は、審議の場であって、「隣の部屋の音がうるさい。」などの個人的なクレームを受け付ける場ではないからです。そういう場合は、「文書で管理組合に別途伝えてください。」と対応するようにしましょう。

マンション全体に関する問題を話し合うべきなのが理事会の場です。

おわりに

マンションの理事会へ傍聴者がいることは素晴らしいことだと思います。多くのマンション住民は、理事に任せておけば大丈夫だと無関心な方が多いからです。

マンション管理は、理事だけで進めるのではなく、マンション住民全員で進めるべきだと思います。理事会への傍聴を希望する人がいるのであれば、今後のことも考えてルール作りをしておくとよいでしょう。

自分にとって都合が悪いことだから、理事会の議題にしないではなく、マンションにとってどうなのかを考えた上で、理事会の開催を望みます。

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認められるが、理事長の許可を得てから傍聴すること。
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独身でマンションを購入し、売却を経験した管理人です。失敗や後悔をすることがないように経験から得られた知識を発信することでマンション購入のお役立ちとなるように願っています。「マンションは管理を買え!」と言われるように、購入して後悔のないように願うばかりです。理事長や副理事長の経験もあり、管理委託費の削減も行いました。

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