避難ハッチは図面で確認すべし!後悔しないために!
マンションを購入する場合、どの部屋にするのか迷いませんか。気に入った間取りの部屋を購入する前に、ベランダに避難ハッチが設置されているのかを確認しないと後悔するかもしれませんよ。購入時はテンションが上がっているので忘れがちですが、避難ハッチの有無を図面で確認することをおすすめします。偶数階と奇数階とでは、設置している避難ハッチの位置が違いますよ。
■ 目次 ■
避難ハッチは図面で確認すべし!
お部屋探しのポイントのひとつに、ベランダの「避難ハッチ」の有無を確認することがあります。どのマンションにも「避難ハッチ」は存在していますが、「避難ハッチ」がある部屋とない部屋があります。気に入った間取りのお部屋に「避難ハッチ」がなければよいのですが、あった場合には注意が必要です。
「避難ハッチ」は、消防法施行規則に定められている避難器具としての役割を備えているマンションの共用設備となります。
第27条 避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目は、次のとおりとする。
一 避難器具のうち、特定一階段等防火対象物又はその部分に設けるものにあっては、次のイからハまでのいずれかに適合するものであること。
イ 安全かつ容易に避難することができる構造のバルコニー等に設けるもの。
ロ 常時、容易かつ確実に使用できる状態で設置されているもの。
ハ 一動作(開口部を開口する動作及び保安装置を解除する動作を除く。)で、容易かつ確実に使用できるもの。
(消防法施行規則第27条第1号(避難器具に関する基準の細目))
「避難ハッチ」は、火災などの非常時に命を守るために必要な避難器具ですから、後述する制約があります。「避難ハッチ」がベランダにあるのかないのかは、マンションの図面で確認することができます。実際のお部屋で確認することも可能です。
「避難ハッチ」がベランダにあると、年2回の消防設備点検を受けるために、部屋の中を通って、「避難ハッチ」の点検を行うことになります。点検時、在宅していないと黙って入室するわけにもいかずに、点検が行われない状態となってしまいます。
「たったの年2回だから、気にならない。」と言われる方もおられますが、知らない人が部屋の中を通るだけでストレスとなる方もおられますから、マンション購入時に、「避難ハッチ」があるかどうかの確認を行うことは大切なのです。
例えば、下図の図面では、Aタイプ(301~1301)とFタイプ(306~1306)の部屋のベランダには「避難ハッチ」が設置されています。
さらに、同じAタイプ(301~1301)でも奇数階(3階・5階・7階・9階・11階・13階)のベランダの「避難ハッチ」は、スロップシンクに近い場所に設置されており、偶数階(4階・6階・8階・10階・12階)のベランダの「避難ハッチ」は、スロップシンクから離れた位置に設置されています。(1階の部屋には避難ハッチは設置されません。)
「避難ハッチ」が設置されているAタイプとFタイプは人気の角部屋のタイプです。2面から風と光が通るというメリットがある反面、「避難ハッチ」が設置されている部屋ともなります。
スロップシンクに近い端に設置されていればよいのですが、Aタイプの偶数階・Fタイプの奇数階のように、ベランダの中央に近いと、洗濯物を干す場合に動線の邪魔になります。「避難ハッチ」の上は、通ってはいけないルールになっているからです。
もし、Aタイプの部屋を購入するとしたら、偶数階を避けて奇数階にします。Fタイプの部屋を購入するとしたら、奇数階を避けて偶数階にしますけどね。
角部屋は、他の部屋と比較して販売価格を高く設定しているのが通常です。販売価格との兼ね合いもありますけどね。「避難ハッチ」を全ベランダにつけるのがよいのかもしれませんが、いつ使うか分からない設備に経費をかけたくありませんからね。
「避難ハッチ」の存在は分かっていますが、いざ使うとなると高階数であればあるほど怖いのでは?と思います。私は、実際に使ったことはありませんけどね。
ちなみに、上記のマンションの場合、屋外避難階段が2箇所に設置されていることはよいことだと思います。ただ、あまりにも2つの屋外避難階段が近すぎる位置にあることが残念に思います。
マンションの敷地を考えたときに、レイアウト上仕方がなかったのかもしれませんけどね。
避難ハッチの制約とは
ベランダに「避難ハッチ」がある場合の制約には、以下の制約が存在します。
消防設備点検を行うこと
いざという場合に備えて設置してあるのが「避難ハッチ」です。緊急の場合に使えなかったら困ります。年2回の消防設備点検の対象ですから、必ず点検を受けましょう。
せっか設置されている「避難ハッチ」ですが、ベランダという部屋の外にあるため、錆びたり、腐食する可能性が高いです。マンションの建っている場所によっては、潮風の影響をうけないとも限りません。
乗っても乗せてもいけません
「避難ハッチ」の上を通行することは避けましょう。開口部なので、不測の事態で落下や転落の危険性があります。
「避難ハッチ」は、金属製でできていますので、乗ると音がします。階下に音が響くので、迷惑となります。「避難ハッチ」の上には、植木鉢やエアコンの室外機を置かないでください。一時的で簡単に撤去できる場合でも、置いてはいけません。
消防法施行規則第27条第1号(避難器具に関する基準の細目)には、「常時、容易かつ確実に使用できる状態で設置されているもの。」と定められていますから、使用できない状態は消防法に抵触することになります。
銀色のハッチ美観上違和感が
「避難ハッチ」は、銀色をしています。ベランダは灰色のコンクリートをしていますから、銀色の「避難ハッチ」が目立つのです。
「避難ハッチ」がどこにあるのかが判別できなければ、いざという時に役に立ちませんから目立つのは当然ですが、美観上違和感を覚えます。
ウッドデッキが置けない
ベランダにウッドデッキを設置して、ベランダでお茶する夢の場合もあります。しかし、「避難ハッチ」の部分は、ウッドデッキを敷くことができません。
せっかくのマンションのベランダを十分に活かすことができず残念に思います。
避難ハッチの反射がまぶしい
「避難ハッチ」は、銀色をしているので、美観上違和感があるというのは前述しました。美観上の問題ならまだよいですが、「避難ハッチ」によって、太陽が反射するのです。
特に暑い夏場には、「避難ハッチ」が反射するとまぶしく感じます。そして、「避難ハッチ」が太陽の光があたって、誤って素手や素足で触ると熱く感じます。やけどの可能性がありますので、小さいお子さんが触らないように注意が必要です。
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おわりに
マンションを購入する際に確認してほしいのがベランダの「避難ハッチ」です。本来は、「避難ハッチ」のある部屋の方がよい部屋であると言えるのかもしれません。なぜならば、「他の部屋にはない特別(特殊)な設備だから。」なのです。
しかし、普段の生活の中で「避難ハッチ」を必要とする場合はありません。あったら逆に困りますけどね。
マンションを購入する際には、間取りや窓の向きだけではなく、是非「避難ハッチ」の有無を考慮して選ばれることをおすすめします。
「避難ハッチ」がある場合は、「避難ハッチ」に取り扱い上の注意事項が書かれています。よく読んで注意事項を守りましょう。
マンションの「図面」は、物件の紹介ホームページに掲載されているほかモデルルームに行けばパンフレットがもらえます。
避難ハッチは図面で確認すべし!後悔しないために!
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